私の趣味は読書で、英語の勉強も兼ねて、今までにたくさんの洋書を読んできました。
一人の世界に浸れる、新しい学びがある、感動できる、ついでに英語の勉強にもなる。
本、ひいては洋書を好きになったことで、人生が豊かになったと本気で思っています。
この記事では、そんな私のおすすめに加え、多様性を持たせるために一部、他の洋書好きの方からもおすすめを募りました。
作品の概要とおすすめの理由を熱く語っていきますので、ぜひ参考にしてみてください。
私は読書が趣味で、洋書は日常的に読んでいるので、新たにおすすめが見つかったときは、この記事を更新しています。
1冊読み終わり、次の洋書を探すときは、またこの記事に戻ってきて、最新のリストをチェックしてみてくださいね。
あなたと本が、ともにありますように!
May The Books Be With You!
この記事を書いた人
日本生まれ日本育ちの日本人。外資系歴10年以上、TOEICは対策なしで915(2019年)。英語学習や外資系での経験を、発信・共有しています(詳細プロフィールはこちら▶︎)。
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英語×Audibleおすすめ洋書50選!作品の選び方&勉強法【初心者/中級者/上級者レベル別】オーディブル大好き!
洋書&読書大好き人間だった私は、最近は完全に、活字派からAudible(オーディブル)派になりました。 この変化には自分でも驚いていて、Audible(オーディブル)が大好きすぎて、正直、活字を読むの ...
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これから洋書を読む方へ
洋書の選び方
1. 難易度で選ぶ
目安としては、わからない単語は1ページに5個くらいが適切かと思います。
その本に強い興味があって、どうしても読みたい場合はそれ以上でもいいんですけど、よほど強い興味がないと精神的に辛いかも。
Amazonの洋書はほぼすべて「試し読み」ができるので、購入ボタンをポチる前に、実際の中身を確認することをおすすめします。
※その他の目安に「TOEICスコア」と「Lexile指数」がありますが、私は以下の理由であまり信用していません。
2. ジャンルで選ぶ
洋書を大きく2つに大別すると、フィクション系とノンフィクション系に別れます。
フィクション系の特徴は、小説的・抽象的な表現が多いこと。つまり、読むハードルは上がりますが、より深みのある物語を味わえます。
ノンフィクション系の特徴は、実用的で直接的な言葉で書かれていること。つまり、読みやすく、現実世界でも使える表現をたくさん学べます。
どちらが良い悪いとかではないので、あなたの好みや、そのときの気分で読み分けていただければと思います。
洋書の読み方・読むコツ
1. 知らない単語を前後の文脈から推測する
どんなに英語を勉強しても、TOEIC満点になっても、知らない単語は必ずあります。
したがって、洋書を読むときは、どんな人でも、単語の意味を推測する必要性に迫られます。
推測力は練習で鍛えることができ、練習におすすめな作品は『Flowers for Algernon(アルジャーノンに花束を)』です。
その理由は、主人公の日記に誤記が多く、前後の文脈から意味を推測する練習になるためです。
本作品は、本記事でも初級者におすすめの20冊でおすすめしています!
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初めての洋書には小説『アルジャーノンに花束を』がおすすめな5つの理由
洋書を読んでみたいけど、たくさんありすぎて、どれから読めばいいかわからない。 『アルジャーノンに花束を』って何? なぜそれがおすすめなの? この記事は、洋書が大好きで、10年以上日常的に洋書を読んでき ...
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2. Amazon Kindleのワンタッチ辞書を使う
推測の答え合わせには、Amazon Kindleのワンタッチ辞書が最強に便利です。
文字どおりワンタッチで辞書が引けるので、読めない洋書がなくなると言っても過言ではありません。
洋書を読む速度と精度が爆速でアップするので、初級者から上級者まで全員におすすめです!
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Kindleの英語辞書最高!洋書多読中毒者のKindleレビュー【PaperwhiteとOasisも比較】
洋書多読は私の趣味の1つで、Kindleの英語辞書には大変お世話になっています。 もともと読書好き、英語好きだったところに、Kindleという神デバイスが加わり、完全に洋書中毒になりました。 特に、K ...
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おすすめの洋書
入門編におすすめの10冊

美女と野獣 Beauty and the Beast (ラダーシリーズ Level 1)
ジャンル:フィクション・Kindle

ざっくり紹介
- ラダーシリーズはレベルに応じて使用語彙を制限してリライトした人気の洋書シリーズです。
- 例えば、この『美女と野獣』は中学レベルの約1000語でオリジナルをリライトしているため、洋書初心者でも読みやすいです。
- さらには、本文の前後にある単語リストも英語学習者にとって優しくありがたい構成になっています。
ここがおすすめ
Short Stories in English for Beginners
ジャンル:フィクション・短編集・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- SFから歴史、スリラーまで、様々なジャンルの短編8つを収録。
- 出現頻度の高い上位1000語を含むよう、初級者用にレベルを調節済み。
- 各章ごとの重要単語リスト、内容の要約、理解度クイズが、英語学習者に親切で感動しました。
- 初級者の英語学習用であることと、物語を楽しめること、この2つが両立しているところが、貴重かつすばらしい作品です!
ここがおすすめ
※和訳版はありません
JUDY MOODY WAS IN A MOOD
ジャンル:フィクション・児童書・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 主人公のJudy はアメリカの小学3年生で、優しい両親・ちょっと生意気な弟・猫と暮らしている気分屋さんです。本作ではJudy の学校と家庭での出来事が描かれます。
- 日常生活で使う英語が盛りだくさんなので、生きた英語(特に会話)とアメリカ文化の両方を学ぶことができます。
- 中でも子どもたちが英単語の綴りに苦しむ様子は、アメリカならではです(アメリカではSpelling bee というスペリングコンテストが盛んです)。
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
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Diary Of A Wimpy Kid
ジャンル:フィクション・児童書・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 中学生男子・グレッグの日常が書かれた日記です。グレッグの学校生活・家庭での生活が書かれており、自分の子供時代を思い出して、あるある!と笑えます。
- 単語は初級レベルですが、教科書では学べない生きた英語に触れられる良書です。私も今まで出会ったことのないたくさんの表現や単語に出会いました。
- 学校での出来事が多く書かれているので、アメリカの学校生活がどんなものかを垣間見れるのも魅力です(席の決め方など)。
- オーディブル版もおすすめで、ペンで日記を書き込む音や、様々な効果音が満載で、飽きずに楽しめます!
ここがおすすめ
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A Bear Called Paddington くまのパディントン
ジャンル:フィクション・イギリス文学・児童書・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- ペルーからイギリスに渡ってきたクマ(パディントン)は、人に挨拶する時きちんと帽子を持ち上げてみせるお行儀のよさを持っています。へんてこな帽子をかぶったこのクマは、「どうぞこのくまのめんどうをみてやってください。おたのみします。」と書かれたタグを首からぶら下げていました。
- 親切なブラウン夫妻「よければうちに来てみるかい?」、パディントン「ほかに行くところもないし、お邪魔じゃなければぜひ。」
- このパディントンの目を通して、イギリスの暮らしや社会を垣間見ることができるほか、イギリスの英語表現にも触れられます。
ここがおすすめ
※オーディブル版はありません
Frozen Fever
ジャンル:フィクション・ディズニー・児童書

ざっくり紹介
- 日本でも大人気のディズニー映画を元にしていて、大人も子供も興味が持てるお話です。
- パーティーの準備など原作映画で描かれていない場面も多く「すでに知っている物語を読むのはちょっと」と言う方にも読んでみてほしい作品です。
- 本人に見つからないように誕生日の準備をすすめるエルサ女王やクリストフたちの様子など、誕生日を迎える前のみんなの行動や心情がわかり、映画の内容をより深く理解できます。
- 大ヒット映画「アナと雪の女王」の続きのお話です。友人のクリストフとスヴェン、オラフたちみんながアナ王女をお祝いしようと頑張ります。
ここがおすすめ
※オーディブル版はありません
A Gift to My Children: A Father's Lessons for Life and Investing
ジャンル:フィクション・教育・ビジネス・投資・Kindle

ざっくり紹介
- 筆者のジム・ロジャーズさんはウォーレン・バフェットさんやジョージ・ソロスさんとともに世界三大投資家に数えられるレジェンド。
- この3人の中でも筆者が特別なのは、1回目はバイク、2回目はクルマで世界を走破し(どちらも数十か月、数十か国レベルのギネス記録!)、世界中のリアルを自分自身の目で見てきたこと。
- 本作は、そんな筆者が投資と旅で学んだことの中から、愛する娘に伝えたいことが語られます。
ここがおすすめ
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50 Things Every Young Gentleman/Lady Should Know
ジャンル:一般常識・教養・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 紳士/淑女として知っておくべき50のことについて、やるべきこと、すべきでないこと、その理由を示した本。
- 平易な英語かつ短いページ数で、紳士/淑女のたしなみを学べます。
- 子供へのプレゼントとしてだけでなく、大人用、自分用としてもおすすめ。
- アメリカの由緒ある紳士服ブランド、ブルックス・ブラザーズでも売っています。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
Who Moved My Cheese? チーズはどこへ消えた?
ジャンル:フィクション・小説・ビジネス・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 洋書デビューのど定番中のど定番。その理由は「短く、おとぎ話風で、読みやすい」「英語もそこまで難しくない」。
- 設定=2匹のネズミと2人の小人がチーズを求めて迷路の中を探し回る
- チーズ=私たちが人生で求めているものの比喩、迷路=世界や社会など私たちがいる環境の比喩
- 要点:ある日、チーズがなくなった(環境が変化した)、その時、彼らはどのような行動をとるか?
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
The Little Prince 星の王子さま
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- こちらも洋書デビューのど定番中のど定番。その理由は「短く、語彙も簡単で、内容が深い」。
- 主人公の「僕」は、サハラ砂漠に不時着した飛行士。
- 星の王子さまは、6つの星を旅した後で、サハラ砂漠にやって来ます。
- 僕は飛行機を修理しながら、王子さまの話を聞く。
- 僕にとって王子さまがかけがえのない存在になるが、やがて別れの時がやってくる。
ここがおすすめ
王子さまが旅する6つの星は、人が人生で溺れがちなものを象徴しています。
- 王様の星(権力)
- 大物気取りの男の星(人気)
- 酒びたりの男の星(快楽)
- 実業家の星(金)
- 規則に従うガス点灯人の星(労働)
- 地理学者の星(学問)
▼和訳版はこちら
初級者におすすめの20冊
Comet in Moominland: Can Moomintroll save his beloved valley?
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 言わずと知れたフィンランドの作家トーベ・ヤンソンによる世界中で大人気のムーミンシリーズ。
- 本作では、恐ろしい彗星が地球に向かってくるとのことで、平和なムーミン谷が大騒ぎに。
- ムーミンは彗星を調べるために仲良しのスニフと一緒に天文台に向かって旅に出ます。
- 旅の途中では、スナフキンやスノークが初登場し、ムーミンと友達になります!
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
The Ickabog
ジャンル:フィクション・児童書・ファンタジー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 著者が自分の子供たちのために書いた物語でしたが、2020年、コロナ禍でロックダウン中の子供達のために無料でオンライン公開しました(2020年11月に出版され無料公開は終了)。
- 世界一幸福な国コルヌコピア王国の北の辺境には、イッカボッグという怪物が住むという伝説があり、王様の側近たちが自分勝手な都合でイッカボッグは本当にいると人々に信じさせようとします。
- 嘘が嘘をよび、エスカレートする権力の濫用。人々は目に見えない恐怖を前にどのような行動に出るのか?
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
How Starbucks Saved My Life
ジャンル:ノンフィクション・仕事・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- エリート育ちで一流企業勤めの男性が、60代を前に突然会社をクビになった実話。
- かつては傲慢な性格で、スターバックスの仕事を見下していたという筆者は、お金のためにスターバックスで働き始めます。
- 予想外なことに、筆者はスターバックスで、本当の幸せを見つけることになりました。
- 彼を変えることとなったスターバックスの働き方とは?
ここがおすすめ
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Nobu: A Memoir
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・料理・Kindle

ざっくり紹介
- 「NOBU」と「Matsuhisa」は世界5大陸30都市以上へ展開する、日本発の世界的和食レストラン。
- ロバート・デ・ニーロ、トム・クルーズ、ジョルジオ・アルマーニ、レオナルド・ディカプリオ、デビッド・ベッカム、マドンナなどなど、世界的なセレブ達からも愛されるグローバルレストランはいかにしてできたのか?
- ノブさんが綴る自伝的な半生から、その成功哲学が学べます。
ここがおすすめ
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Klara and the Sun
ジャンル:フィクション・小説・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 病弱な少女ジョジーとArtificial Friend (AF=人工親友)クララを中心に描かれるSF作品。本作のテーマはAIで人間を再現できるかを問うこと。
- 一見難しそうな本と思うかもしれませんが、基本的な語彙ばかりで意外に読みやすいです。
- その理由は、AFクララの一人称語りで物語が進むからです。クララはAIロボットなので、世界を機械的に見て、処理して、語ります。結果的に、シンプルでわかりやすい言葉が多くなり、論理も明確な語りになります。
- 人間はすぐあきらめるけどクララは最後まであきらめないところ、廃棄されてもジョジーのことを想っているクララの一途さに、思わず涙腺が緩みました。
ここがおすすめ

※本作のキーワード「lift」について補足しておきます。作中での説明はないのですが、雰囲気から「病弱になり死ぬリスクが上がる代わりに各種能力が上がる遺伝子操作」といったところです。このliftは作者の独自用法なので和訳は辞書にのっていません。検索したら「向上処置」。この翻訳者さん凄いと思いました。
▼和訳版はこちら
Convenience Store Woman コンビニ人間
ジャンル:フィクション・小説・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 主人公の女性は30代後半で、就職や結婚もせず、長年コンビニでバイトを続けています。
- 彼女は一般社会に馴染めず、普通になるために色々と試行錯誤をしますが、完璧にマニュアル化されたコンビニという世界の中で、機械的作業や希薄な人間関係に自身の居場所や存在価値を見つけていきます。
- 何が普通かは人それぞれ。自分の普通を他人に押し付けてくる人うざすぎるっていうところに共感した一方、仕事がアイデンティティーになってるところは共感できませんでした。けれどそれも人それぞれ。干渉しない、押し付けない。気をつけたいと思いました。
ここがおすすめ
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Ban This Book
ジャンル:フィクション・児童書・感動・Kindle

ざっくり紹介
- ある日、本好きの少女Amy Anne(9才)が学校の図書館に行くと、お気に入りの本が棚から消えていました。
- なんとクラスメイトのママによって、子供が読むには内容が不適切とされ、図書館の禁書リスト入りとなってしまったのです。
- Amy Anneは他の生徒の協力も得て、禁止されている本を集め、学校のロッカーで the B.B.L.L. (the Banned Books Locker Library)を始めます。
- 子供達 vs Censorship(検閲)の戦いはどんな結末を迎えるのか?本好きには刺さる設定、展開で、私はまんまとハマってしまいました。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
iWoz: Computer Geek to Cult Icon
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・テクノロジー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- アップルと言えばスティーブ・ジョブズさんが有名ですが、ジョブズさんは表舞台担当。
- 裏でコードを書き、世界を変えるマシンを生み出したのは、こちらのスティーブ・ウォズニアクさんでした。
- アップルの物語を天才エンジニア、ウォズさんの視点で。
- 平易な英語で書かれているので、初級者向けの中でも特に読みやすい本です。
ここがおすすめ
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Rich Dad Poor Dad
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 初版から20年以上、50ヶ国語以上、100ヶ国以上で読み続けられているお金の教科書。
- 終身雇用神話が崩壊した今、若い人はもちろん、大人も読んでおきたい本。
- 平易な英語で書かれているので、洋書入門としてもおすすめ。
ここがおすすめ
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Factfulness
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 教育、貧困、環境、エネルギー、医療、人口問題などをテーマに、世界の正しい見方をわかりやすく紹介。
- ビル・ゲイツ「名作中の名作。世界を正しく見るために欠かせない一冊だ」
- バラック・オバマ「思い込みではなく、事実をもとに行動すれば、人類はもっと前に進める。そんな希望を抱かせてくれる本」
ここがおすすめ
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No One Is Too Small to Make a Difference
ジャンル:ノンフィクション・科学・スピーチ・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- スウェーデンのストックホルム出身の気候変動活動家、グレタさんのスピーチ集。
- グレタさんは2018年に学校ストライキを開始。米国タイム誌の2019年Person of the Yearに選ばれました。
- スピーチの根拠はIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)の報告書。グレタさんの個人的意見ではありません。
- 短く、英語もシンプルで読みやすいです。世界の英語非ネイティブがどんな英語を使っているのか、という点もとても勉強になります。
ここがおすすめ
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The Curious Incident of the Dog in the Night-Time
ジャンル:フィクション・小説・ミステリー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- ある日、近所の飼い犬が真夜中に殺されるという事件が発生し、その犯人を追っていく中で様々な真実が明らかになります。
- 数学に特化した才能を持つ主人公なので、複雑なパズルや大学入試のような問題が挿入されますが、これは物語上の演出なので、読み飛ばしても特に本筋に影響はありません。逆に、論理パズルが好き、理系の人には一層おもしろく感じられるでしょう。
- 冒頭の犬殺しは表のテーマにすぎず、徐々に真の「謎」が現れていく演出にもびっくりします!
ここがおすすめ
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Wonder
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- 主人公のオギーは、遺伝性疾患で人とは違う顔に生まれ、顔の手術は27回。
- 小学5年生になった時、勇気を出して学校デビューしますが、人とは違う顔が原因でいじめにあってしまいます。
- しかしオギーは、家族の愛情や友達の友情を支えに、困難を乗り越えて行きます。
- オギーの父、母、姉、学校の先生や友達、すべての登場人物に味があるところがすばらしく、まさに「全軍躍動」。
- 誰が読んでも必ず誰かに共感できるし、各登場人物の視点や感情が語られることで、物語に深みが出ています。
ここがおすすめ
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The Philosophy of Andy Warhol
ジャンル:ノンフィクション・アート・自伝・Kindle

ざっくり紹介
- 美、愛、死、成功、ライフスタイルなど、ウォーホルの哲学がまとまっています。
- シンプルかつチャーミングな印象を受ける語り口も魅力。
- もっと派手でぶっ飛んでいる奇才という印象を持っていると、良い意味で裏切られます。
ここがおすすめ
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Leaving Microsoft To Change The World
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・自伝・Kindle

ざっくり紹介
- 元マイクロソフトのマーケティング・ディレクター、現Room to Read(途上国の教育機会を支援する組織)CEOの物語。
- 筆者は休暇で訪れたネパールで、子供達がちゃんと教育を受けれない環境にショックを受け、本をたくさん持って戻ってくる約束をします。
- 子供達に本を届けたいという想いと、本を楽しみに待つ子供達の想いに、心を打たれます(私は泣きました)。
ここがおすすめ
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Born on a Blue Day
ジャンル:ノンフィクション・脳・科学・Kindle

ざっくり紹介
- サヴァン症候群患者は、アスペルガー症候群でありながら、数字や言語に突出した能力を持つことが多い。
- サヴァン症候群によって失ったものと得たものとは?
- 数字が色と形で見える共感覚について、天才に見えている世界の片鱗を、垣間見ることができます。
ここがおすすめ
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What I Talk About When I Talk About Running
ジャンル:回顧録・エッセイ・Kindle

ざっくり紹介
- 「走ること」と自身の小説執筆の相関性を語るエッセイ。
- ランニングやマラソンについての本ではない点に要注意。
- タイトルはレイモンド・カーヴァーの短編小説『What I Talk About When I Talk About Love』に由来。
ここがおすすめ
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The Catcher In The Rye
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- 高校を退学になり寮を出た16歳の少年が、ニューヨークの家に帰るまでの3日間の出来事。
- 主人公ホールデンは大人のPhony(インチキ)が大嫌い。Lie(嘘)への不満を一人称で語り続ける。
- 世界的ベストセラーだけどアンチも多く、好みが分かれる作品。
ここがおすすめ

▼和訳版はこちら
The Alchemist アルケミスト
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- スペインで羊飼いをしている少年が、エジプトのピラミッドに宝物があるという不思議な夢を見ます。
- このまま羊飼い(現実)を続けるか、夢を信じて旅に出るか?世界共通のテーマに共感。
- Alchemy(錬金術)は金をつくることと思われがちですが、広義の意味は「1つのものがより良いものに変わること」。
- つまり、本当は可能なのに、やる前から不可能と決めつけることの象徴として「Alchemy」はぴったり。作者の発想が見事です。
ここがおすすめ
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Flowers for Algernon
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- アルジャーノン=脳手術の動物実験で天才になったマウス。
- チャーリィ・ゴードン=知的障害を持ち、人間として初めてその脳手術を受ける。
- 脳手術で、突然、天才になったアルジャーノンとチャーリィ。脳手術の効果と副作用とは?
ここがおすすめ
正直に言うと、洋書初級者の方に、私が本当におすすめしたいのは、『Flowers for Algernon(アルジャーノンに花束を)』です。
その理由は下記の5つです。
- 主人公に知的障害がある設定のため、単語と文章がシンプルでわかりやすい。
- 主人公の日記に誤記が多いため、前後の文脈から意味を推測する練習になる。
- 主人公の誤記から、間違ってもいい場所がわかる(間違ってはいけない場所もわかる)。
- 物語の力に引っ張られ、多少わからない部分があっても、早く次を読みたくなる。
- 細部まで100%理解できなくても感動できる、という体験ができる。
▼和訳版はこちら
中級者におすすめの30冊
Babel
ジャンル:フィクション・小説・歴史・ファンタジー・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 両親を失い行くあてのない中国人の少年が、英国人翻訳学者に連れられ英国に渡り翻訳者としての教育を受けることになるが、やがて英国の富は世界中の植民地支配で成り立っていることを知り葛藤を覚える。
- テーマは『罪と罰』(正義の為なら悪の老婆を◯しても許される?)の発展形であり、村上春樹さんがエルサレム賞のスピーチで語った壁(国)と卵(個人)。
- 世界中で植民地搾取と人種差別をしている絶対悪の大英帝国。次は中国に侵略(阿片)戦争を仕掛けようとしている。主人公はこれを止めたい。手段は非暴力と暴力の二択。もちろん非暴力がいいけど、本当にそれで止めれる?暴力は本当にダメ?
- 暴力か非暴力か、筆者はどちらかに答えを誘導していないので、暴力を煽る本ではありませんが、単純に暴力反対でよいのか?と考えさえられました。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
It Ends With Us
ジャンル:フィクション・小説・ロマンス・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- TikTok内でのタグ数10億超えという驚異的なバズを見せ、2016年発売なのに2022年の今でもNYタイムズ誌ベストセラーリストにランクインするなど、この10年の小説界で最も成功した作品の1つ。
- 本作は家庭内暴力DVを扱います。アメリカは日本よりもDVの問題が深刻で、コリーン・フーヴァーさん自身もDV家庭に育ち、父から母がDVを受けていました。
- 今作で扱うDVのシーンは実際に母が父から受けたもので、実話に基づいているからこそ、リアリティーや説得力があります。
- 自分は、彼は、大丈夫と思い込もうとする主人公が痛々しく、感情を揺さぶられました。
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
Holes
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- アメリカに、ひいひいじいさんの代からずっとツイていない家系があり、男子中学生のスタンリーも例に漏れず、無実の罪で少年更生キャンプ送りになってしまいます。
- キャンプの服役生は毎日1つ大きな穴を掘らされ、建前は人格形成のためらしいのだけれど、本当の理由とは?
- マイナスのスタンリーは、矯正キャンプでもう一人のマイナス、みんなにバカにされている、ゼロと親しくなります。
- マイナス×マイナスがプラスになるように、一人ずつではマイナスでも、二人が出会えたことはプラス。そう思える二人の友情と、不運が幸運に変わる大どんでん返しが気持ちいい作品です。
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
※オーディブル版はありません
The Neverending Story
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- 肥満で運動音痴でいじめられっ子のバスチアンは、ある日、古本屋で『はてしない物語』という本に出会う。
- 本の中では、ファンタージエン(人間の夢が生み出した世界)が虚無に覆い尽くされようとしていた。
- ファンタージエンは崩壊してしまうが、バスチアンは本の世界に入り、ファンタージエンを再建して行く。
- ファンタージエンの危機とは、経済的合理性を追求するあまり、想像することを忘れてしまった、現代人への警鐘なのだと思います。
ここがおすすめ
「ファンタジーとは現実から逃避したり、おとぎの国で空想的な冒険をすることではありません。ファンタジーによって、私たちはまだ見えない、将来起こる物事を眼前に思い浮かべることができるのです。私たちは一種の予言者的能力によってこれから起こることを予測し、そこから新たな基準を得なければなりません。」
▼和訳版はこちら
The Culture Map
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- あの◯◯人なんでいつもこうなの!?マジでやりにくい意味わからん!
- 外国人同士で仕事してるとこういうことも起こりがち。お互いが育ってきた文化が違うから、お互いの常識が違って噛み合わない。
- 本書は異文化コミュニケーションで踏んでしまいがちな8つの地雷ポイントについて、具体的な事例を交えて各国人がなぜそうなのか、考え方を解説していきます。
- ◯◯人はこうと決めつけるのはステレオタイプだけど、国毎の傾向を知識として学んでおく事には意味があり(個人レベルの話はその後のこと)、英語力より大切なことが学べます!
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
Prisoners of Geography
ジャンル:ノンフィクション・地政学・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- アフリカで人類が誕生したなら先行者利益を活かして最先進国でもよさそうだけど、実際は最後進国なのは何故?
- ロシアのクリミア侵略やNATOとの関係、その背景にあるものとは?
- 日本にとって重要な中国(尖閣諸島、台湾)とロシア(北方領土)の内心は?
- 他にも今日の世界で重要な場所と問題を幅広く取り上げ、地理的観点から各国の思惑を解き明かしていきます。
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
Murder on the Orient Express
ジャンル:フィクション・小説・ミステリー・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- ベルギー人の名探偵「エルキュール・ポアロ」シリーズの8作目。
- イスタンブール(トルコ)発カレー(フランス)行きのオリエント急行は、オフシーズンにもかかわらず、なぜか満席となっていた。
- ポアロの乗った一等車両には、様々な国籍の客が乗り合わせ、途中、雪の影響で立ち往生となる。
- 密室状態の一等車両で、アメリカ人の富豪が殺害されるが、乗客のアリバイは完璧。
- ポアロは犯人について2つの可能性を提示する。1つは外部の人間による犯行だが、それはあり得そうにない。であるならば、もう1つの可能性とは?
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
Normal People
ジャンル:フィクション・小説・ラブストーリー・青春・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 主人公のマリアンは高校では裕福な家の出で、頭も良いのに人付き合いが下手なせいで「変わった子」として扱われます。
- 自分が「ふつうの人」になれれば愛されるのではないか、生きるのに苦しむこともないのではと思い悩みます。
- この孤独感や絶望感の描写がとても切なく、大人になるにつれ忘れていた気持ちを思い出させてくれました。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
Reminders of Him
ジャンル:フィクション・小説・ロマンス・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 飲酒運転の事故で彼(Scotty)を死なせてしまったKenna(主人公)と、彼の親友Ledgerの目線で、交互に話が進みます。
- 本作のテーマは許し=forgiveness。普通に考えたらKennaを許せないですが、小説も娯楽ですから結論は許すで固定せざるを得ません。
- では、その過程をどう繋げば人は納得できる?ヒット作を連発している超人気作家はどう着地させるのか?私はそこを楽しみに読みました。
- 最初は特殊に思えた設定が、読み進めていくうちに、自分も運が悪ければこうなっていたかもしれないと、自分事のように感じられたのは驚きました。伏線回収も見事で、細かな設定がズバズバはまっていく展開には本当にうなりました。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
The Midnight Library
ジャンル:フィクション・小説・SF・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 自己肯定感が低くて人生後悔ばかりの35才の女性Noraが主人公の物語。生きる希望をなくしてついに自殺をしたと思ったら、NoraはThe Midnight Libraryにいました。
- この図書館の本を読むことで、Noraが違う選択をしてたらあり得たであろうあらゆる人生を、パラレルワールドの中で体験できるという設定です。
- その中にはロックスターやオリンピックメダリストなど、成功者として認定されるであろう人生も含まれています。その人生が気に入ればそこに残ることもできます。
- しかし、どの人生も何かしら問題があって、Noraは結局元の人生に戻ってきます。様々な人生を体験したNoraは何を想ったのか?
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
The Murderbot Diaries Book 1 - All Systems Red
ジャンル:フィクション・小説・SF・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 主人公は惑星資源調査隊の警備に派遣された人型警備ロボットです。
- しかし「冷徹な殺人機械のはずなのに、弊機はひどい欠陥品です」のとおり、弊機は自己肯定感が低く、人付き合いも苦手。
- 連続ドラマの視聴が趣味で、仕事中もこっそり観ている(自分の中のデータ処理で観れるから人間にはわからない)。
- 派遣先の人間達を命の危険を冒してでも守るけど、仕事だから守っただけで、別に好きだからじゃないんだからねっ、というツンデレ。
- マーダーボット(殺人機械)として期待されることと、自分の本当の気持ちとのギャップに対する悩み。
- あらすじよりも先に弊機のキャラクターを紹介したくなるほど、弊機が魅力的な作品です。
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The Queen’s Gambit
ジャンル:フィクション・小説・ドラマ・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 原作は1983年発表の小説で、1950年代冷戦期を舞台にした、チェスの天才少女の物語です。
- 児童養護施設、薬物/アルコール依存症といった社会問題に加え、チェスは男性がするものという性差別に一石を投じる社会性もあり。
- ただの天才物語、ただのサクセスストーリーではなく、ベスの人生にちゃんと山と谷があるところに読んでいて引き込まれます。
- クイーンズ・ギャンビットとは、チェスの序盤戦法のこと(キングズ・ギャンビットという戦法もあり)。
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The Devil Wears Prada
ジャンル:フィクション・小説・ファッション・映画・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- ジャーナリスト志望の主人公アンドレアが、悪魔のように厳しい、ファッション誌のカリスマ編集長の下で奮闘する物語。
- 「100万人の女の子が死ぬほどやりたい仕事」「ここで1年耐えれば経歴に箔がつく」という理由で、アンドレアは興味のないファッション業界で働き始める。
- しかし、上司ミランダの無茶振り(明らかにパワハラ)により、ワークライフバランスとメンタルをボロボロに壊されて行く。
- そして、恋人、親友、家族との関係が悪化してゆく中でのパリ出張。アンドレアはついにブチ切れる。
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Born a Crime
ジャンル:ノンフィクション・ユーモア・エッセイ・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- トレバー・ノアさんの南アフリカ時代の自伝。
- タイトルのBorn a Crimeは、アパルトヘイト下で、白人の父と黒人の母の間に、違法な子供として生まれたことを指す。
- 政府の目から隠れて暮らした日々、不条理な差別と命の危機、悪友たちとの万引きや闇商売、モテなかった学生時代、母の離婚と再婚、義父のDVなどなど。
- さすがはトップコメディアン、様々な逆境をユーモアを交えて綴って行くので、内容の割に暗くなる本ではありません。
- あのビル・ゲイツも絶賛、2017年「夏のおすすめ5冊」に選出されています。
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How to American
ジャンル:ノンフィクション・コメディー・異文化・移住・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- ジミー・O・ヤンの両親は中国の上海出身で香港に移住。ジミーは香港で生まれ13歳の時に家族でアメリカに移住します。
- 10代前半という多感な時期にアメリカに移住し、適応することの難しさや、アメリカ文化と中国文化の違いがおもしろおかしく語られます。
- さすがスタンダップコメディアン!惜しみなく散りばめられたユーモアが最高におもしろいです。
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※和訳版はありません
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Kim Jiyoung, Born 1982
ジャンル:フィクション・社会問題・女性・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 韓国の女性が受ける性差別を、統計データを引用しながら描く。
- キム・ジヨンは1982年生まれの女性に最も多い名前で、いわば一般女性代表。
- 彼女はその人生を通じて一体どんな差別を受けるのか?
- 筆者はテレビの放送作家として社会派ドキュメンタリー番組などを10年間担当していた経歴あり。
- 厳密にはフィクションですが、実際の内容からはノンフィクション的な印象を受ける作品です。
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Never Split the Difference
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 「いかに相手側に主導権があると錯覚させて、こちらが思うままの結果に持っていくか?」、そのための手法を様々な事例をあげながら、明かしていきます。
- 著者は”人質解放の専門家”として長年現場で活躍していただけあって、その成功失敗の実例はどれもミステリー小説以上に面白いです。
- 「これぞ真剣勝負」な世界で培った交渉能力を駆使する逸話の数々に、グイグイと引き込まれます。
- 「 Split the difference(妥協、合意という意)」はビジネス英語でよく使われるフレーズ。本作では、生きるか死ぬかの現場で”喧嘩両成敗”なんてありえないのだから、いかに自分に有利な条件で承諾させるのかというメッセージとなっています。
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Die With Zero
ジャンル:ノンフィクション・お金・時間・健康・人生設計・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- イソップ寓話のアリとキリギリスは、倹約と享楽を対比し、倹約の重要性を説きますが、アリはいつ人生を楽しむのでしょうか?
- オーストラリアの看護師が末期患者の後悔をまとめた『Top Five Regrets of the Dying (Amazon)』によると、そのうち2つは「もっと自分らしく生きればよかった」「あんなに働かなければよかった」。
- 予想より長生きしてしまったら?子供への遺産は?私は仕事が好き!など、よくある否定的意見を、本書は論理的かつ合理的に解決します。
- 死ぬときに余ったお金は、人生の無駄が数値化されたもの。適切に稼ぎ、適切に使い、人生の充実度を最大化しよう。
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Everybody Lies
ジャンル:ビジネス・テクノロジー・ビッグデータ・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 他人に良く見られたいという思いから、人はSNSやアンケートで嘘をつくが、グーグルの検索ボックスにだけは真実を入力する。
- ビッグデータが暴く、社会の、人間の闇とは?人種差別、性的な悩み、名門校入学の効果など、倫理的、直感的に受け入れにくい説も、科学的に覆して行く。
- かつてポパーは科学の必要条件を反証可能性とし、フロイトの精神分析を反証不可能(科学ではない)と否定した。ビッグデータにより、フロイトの精神分析は反証され(科学だった)、間違っていることが示された。
- 世界的ベストセラー『ヤバい経済学(Freakonomics)』(2007年)にはいくつかの間違いがあり、入手可能なデータも限られていたが、今なら膨大なデータがあり、未開拓の領域も解析できる。社会科学のこれからが楽しみ!
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Book Lovers
ジャンル:フィクション・小説・ロマンス・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 本作はSmall-town love storyで悪役にされてしまうバリキャリヒロインが彼氏に捨てられるところから物語が始まります。
- Small-town love storyとは、都会のバリキャリカップルの片方が、大企業のビジネスを拡大するために田舎へ出張に行き、ローカルビジネスが廃業に追い込まれそうなところで、そのお店の彼又は彼女と恋に落ち、人生の真の意味に気づき、都会のパートナー(悪役)を捨て、大企業を辞め、田舎に移住し、ハッピーエンドになる物語のこと。
- バリキャリは幸せになれないのか?なぜプライベートより仕事を優先するのか?彼女がハッピーエンドになるとしたらどんな物語?
- 好きになった本の終わりが近づいてくると、終わってしまうのが寂しくなりますよね。そんな感情を、別れが確定しているひと夏の恋とも重ねながら、作者なりのハッピーエンドへと進んで行きます。
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The Love Hypothesis
ジャンル:フィクション・小説・ロマンス・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- ヒロイン(博士課程の学生)とヒーロー(若手天才教授)が諸事情から付き合っている振り(fake-dating)をすることに。嘘を隠すために嘘を重ね、その結果ヒロインが追い込まれていく様が面白おかしく描かれます。
- 天才の変人性や2人の恋愛経験の少なさから来る変な会話、研究所だから噂が広まるのも早い最悪の状況など、細かな設定がいちいち全部面白く、作者の手腕が光ります。
- 本作の語り手は別にいて登場人物のことはshe, he, theyで語られます(Iやyouは台詞のときだけ)。この客観性はHypothesis(仮説)という科学的な単語と親和性が高く、作品全体の世界観がしっかり確立されています。
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Lessons in Chemistry
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 1950s, 60sの米国を舞台にしたヒストリカルフィクションです。
- 主人公のエリザベスは優秀な化学者だが酷いパワハラ、セクハラ、盗用などで博士課程から脱落。他にも社会に根付いた様々な女性差別が描かれます。
- (化学を含む)科学の対極にあるのは宗教(神が人間を創った)であり、その根拠の無さ、荒唐無稽さが女性差別と重なり、悪役男性達が滑稽に見えます(頭の良い犬も登場するので、動物以下に見える…)
- 主人公のエリザベスは料理も得意(化学の実験と似てるから)という設定も上手く、エリザベスが担当するTVの料理番組の締めのフレーズに共感します。
- “Children, set the table. Your mother needs a moment to herself.”
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※和訳版はありません
To Pixar And Beyond
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- ピクサーは世界初の100% CGアニメーション映画を作成した会社で、Hollywood meets Silicon Valley。ハリウッドの物語をシリコンバレーの技術で表現した新しい会社でした。
- そのピクサーには天才が集まっていたけど、ビジネスとして利益を出すことが下手でした。そこに著者がCFOとして入り改革して行きます(筆者がいなかったと思うとゾッとしま)す。
- アップルを追放されて終わったと思われていたスティーブ・ジョブズが新たに仕込んでいたピクサー。筆者がしょぼい本社でトイ・ストーリーの初期試作品に衝撃を受けるところは読んでいてゾクゾクしました。
- ビジネス的にほぼ無理ゲーでゴールドマンサックスやモルガンスタンレーはIPOから辞退。優秀な人はもっともらしい理由を挙げてリスク回避する。そんな状況をトイ・ストーリーのスーパーヒットで全て覆す。スティーブ・ジョブズにしか見えていない世界があったようで、そこは本当に凄いと思いました。
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Creativity, Inc.
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- ピクサーの輝かしい栄光の話かと思いきや、失敗とどう向き合い改善して行ったかの話がメインです。
- スムーズにできたのはトイストーリー3だけで、他の作品はすべてクライシスだった(この本は2014年)というのが驚きですが、それはチャレンジしてるからであって著者も誇りに思っています。
- 率直/誠実/公正であることは伝える側も受け取る側も大変。特に言われる方は辛い。でもリーダーが率先して矢面に立つ。みんなも目的を理解して積極的に参加/発言する。
- 1日仕事をストップして会社の改善案をみんなで話し合うNotes Dayには特に感動しました。
- 自分より優秀な人を採用するって言うは易く行うは難し。自分の立場が危うくなるリスクあるのに、ちゃんと実行できるのは凄い。
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A Long Way Gone
ジャンル:ノンフィクション・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 1993年、12歳の少年(著者)は内戦に巻き込まれ、家族を失い、生きるため、復讐するため、少年兵士となる。
- 純粋無垢な少年が、敵を憎み、殺し合い、ドラッグを常用するまで変化して行く過程が、リアルに綴られる。
- 1996年、少年は国連に救助され、スタッフの献身的なサポートのおかげで精神的、肉体的に回復。
- リハビリ後、シエラレオネの代表として国連の「第1回国際子ども会議」で演説をするが、帰国後に内戦が再発し、国外に脱出することに。
- 世界中に知られるべき物語だと思いますが、画像や映像で伝えるにはエグすぎるため、文字で読むのがベストの物語だと思います。
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The Kite Runner
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- アフガニスタンのカブール出身の作家、カーレド・ホッセイニさんによる作品。
- 主人公のアミールが、友人のハッサンがいじめられている現場を見て見ぬ振りをする場面は「タリバンに苦しむアフガニスタンを見て見ぬ振りをする、国際社会に対する皮肉」。
- アフガニスタン出身の作家だからこそ書けるこの作品は、多くの人の心に刺さり、「全米が泣いた」「全世界が泣いた」を地で行く感動の物語です。
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Me Before You
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 障害者の自殺幇助・安楽死を扱ったロマンチック・コメディ。
- 主人公のルーはイギリスの田舎町に暮らす26歳の女性。失業をきっかけに6ヶ月限定の介護職に就く。
- ルーの担当は、元実業家で大富豪の青年ウィル。脊髄損傷による四肢麻痺を理由に、6ヶ月後に安楽死することを決意している。
- 2人は徐々に惹かれ合うが、ウィルの決意は変わりそうにない。ルーは期限内にウィルを変えることができるのか?
- 死にたいvs生きてほしいという対比構造が上手い設定。他にも友情、愛情、姉妹の関係、親との関係、人間的成長、障害、尊厳死など、様々な要素が物語に深みを与えています。
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The Fault in Our Stars
ジャンル:フィクション・小説・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 2014年、アメリカのタイム誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれている、アメリカの超人気作家ジョン・グリーンさんによる青春小説。
- 甲状腺がんが肺に転移して酸素ボンベなしでは生きられないヘイゼル(16歳、女性)と、骨肉腫で片足を失ったオーガスタス(17歳、男性)の、恋愛物語。
- ヘイゼルの好きな本、オランダの作家ヴァン・ホーテンの『An Imperial Affliction(至高の痛み)』は、語り手の少女アンナが白血病で死んだところで途切れている。
- ヘイゼルはその結末を知りたくて(自分が死んだ後、家族やその他の人たちがどうなるのかを知りたくて)、オーガスタスと一緒にアムステルダムにいるヴァン・ホーテンに会いに行く。
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The Shadow of the Wind
ジャンル:フィクション・小説・ミステリー・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 《忘れられた本の墓場》が物語の鍵となる全四部作の第一作。
- 約40ヶ国で1500万部を売り上げた世界的ベストセラー。2004年フランス最優秀外国文学賞など多数の文学賞受賞。
- バルセロナの《忘れられた本の墓場》には、好きな本を1冊選び、一生かけて守っていくというルールがあり、十才の少年ダニエルは『The Shadow of the Wind』を選びます。
- ロマンス、ミステリー、サスペンス、歴史、冒険、少年の成長など、様々な要素を網羅しながら大団円へと至る感動の物語です。
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Top Five Regrets of the Dying
ジャンル:ノンフィクション・感動・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- オーストラリアの緩和ケア看護師さんが、死ぬ前に人が語る後悔をまとめた本。
- もっと自分に正直に生きればよかったとか、あんなに働かなきゃよかったとか、結論だけでは知り得ない、過程の話が具体的に記されています。
- 筆者はもともと銀行で週5勤務。それが嫌で辞めてヒッチハイクで旅したり、海外含めノマド的な生活。仕事は住み込みでできるパブとか畜産農家とか。そして緩和ケアの看護師に。
- 筆者の人生がかなり特殊で、また、各エピソードにリアリティーがあり、最初から最後まで引き込まれました。
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上級者におすすめの20冊
Spare
ジャンル:ノンフィクション・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 筆者のハリー元王子はダイアナ妃の次男。王位は長男が次ぐので次男はスペアというタイトルがせつない・・・
- パパラッチのせいで最愛の母を失い、自分も追われ嘘ばかり書かれ、最愛の妻とその家族まで同様にやられ、妻が壊れ流産し、王室の父と兄は助けてくれず(誰かの悪印象は相対的に自分の好印象)、王室の取り巻き達に嵌められると人はどうなるのか?
- イラクやアフガニスタンの戦場でタリバンの兵士を撃ったことをプレイステーションのゲームに例えて物議を醸した件も、本書で文脈をちゃんと知ることで印象が変わりました。
- エリザベス女王2世をGranny、その母(筆者の曽祖母)をGan-Ganと呼んでいるところはかわいらしくて和みます。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
The Three-Body Problem
ジャンル:フィクション・小説・SF・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- この宇宙の彼方で、地球外「三体文明」が過酷な環境の中で生きており、もっと住みやすい環境を求めて宇宙に旅立った。
- 一方、1967年、地球、中国、時は文化大革命。Ye Wenjieは父Ye Zhetaiが紅衛兵に公開処刑されるのを目撃してしまう。父の罪は科学的態度を取り下げなかったこと。Ye Wenjieが人間に不信感を持つきっかけとなる。
- その後Ye Wenjieは内モンゴル自治区の紅岸基地に勤めることとなり、人類で初めて地球外生命体との交信に成功する。
- 宇宙に地球の存在を知らせることは、どうぞ侵略してくださいと言っているようなもの。三体文明末端の担当者は良心からYe Wenjieに警告する。これ以上応答するな。
- しかし人類に絶望していたYe Wenjieは、三体文明を歓迎する。人類は自力では問題を解決できないから、三体文明の力を借りて今の文明を壊し、新しく完璧な文明を作りたい。
- Ye Wenjieに賛同する人間は多く、Earth-Trisolaris Organizationが結成されるが、地球文明側もこの動きを察知する。
- 三体文明が地球に到着するのは4世紀後。それまでに地球文明は三体文明を迎え撃つ準備ができるのか?
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最高に面白いSF小説!三体シリーズ英語版の感想など(英語の難易度,一部ネタバレ含む)【三体 黒暗森林 死神永生 洋書】
三体シリーズ3部作(三体、黒暗森林、死神永生)は、ここ最近の読書で一番面白いと思った作品でした。 第1部『三体』は今振り返ると前振りでしかないのに、最初から異次元の面白さですぐにハマりました。 第2部 ...
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Project Hail Mary
ジャンル:フィクション・小説・SF・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- いわゆるエイリアンとのファーストコンタクトもの、エイリアンと地球人の友情物語です。
- 両者の出身惑星は滅亡の危機にあり、2人は解決の手がかりを求めて宇宙にやってきます。
- この2人が宇宙で出会い、協力し、困難を乗り越えて行きます。落ち込んだり、励ましあったり、自分を犠牲にしてでも相手を助けあったりで、感動不可避。
- 英語は地球最強の言語ですが、宇宙の共通言語は科学。科学の宇宙的普遍性を介して人間とエイリアンが相互理解して行く過程になるほどと思わされました。
- 亜光速(光速の約9割)を架空の微生物で実現したアイデアがブラボーです。
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Where the Crawdads Sing
ジャンル:フィクション・小説・感動・ミステリー・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 物語の冒頭、アメリカのノースカロライナ州の湿地で、男性の死体が発見される。
- 主人公のカイアは6歳で親に捨てられ、湿地(大自然)のなかで孤独に生きる。
- 物語は、カイアの人生と、死体の犯人探しを、交互に並べながら進んでいきます。
- 自然児カイアという設定には、動物や昆虫とも重なる、人間を遺伝子レベルから考察する深さがあります。
- 孤独なカイアという設定には、コロナ渦や生涯未婚率の上昇など、1人で過ごす時間が増えている現代人も、自分を投影しやすいです。
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The Years
ジャンル:オートフィクション・ノーベル文学賞・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 1941年から2006年までの記憶と印象を、個人的なミクロ目線と時代的なマクロ目線の双方から語って行くバイオグラフィー。
- 自分が生きた時代を素材に物語を語る点で現代版の『失われた時を求めて(マルセル・プルースト)』と言えますが、プルーストは主語を一人称の「I(私)」にしていたのに対し、筆者は「She」又は「We」を主語にしているのが特徴です。
- フランス国内外のニュース、生活の厳しさ、急速な近代化、労働者や女性が受ける抑圧、労働者階級に残る親と階級の壁を越えて行く子(筆者)、女性(筆者)の人生/結婚/出産/離婚、等々。
- 「She」や「We」を社会的背景の上に位置づけることで、社会性を帯びたバイオグラフィーとなっています。
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※和訳版はありません
Snow Crash
ジャンル:フィクション・小説・SF・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- グーグル、メタ(元フェイスブック)、オキュラス(VRゴーグルのリーディングカンパニー)等々、アメリカのビッグテック企業の創業者達に影響を与えた作品。
- Snow Crashとはコンピュータ用語で、画面中にブリザードが吹き荒れるシステムクラッシュのこと。
- 本作では、人間の心をプログラミングする2種類のドラッグのことで、1つはコードを理解できるプログラマーに感染するデジタルウイルス(メタヴァース内)、 もう1つは人間に感染し脳細胞内のDNAに入り込むバイオウイルス(現実世界)。
- 悪役は光ファイバー系独占企業のオーナー。Snow Crashで人間の心をプログラミング/ハッキングして、王の中の王になろうとします。
- 主人公はメタヴァース創始者メンバーの一人で、ハッカーかつ世界最高の剣士。悪の陰謀に気付き、防ごうと戦います。
- 本作独特の設定に加え、言語、歴史、科学、宗教、神話など、扱う内容が様々で、内容は難しいですが、内容が濃く、読み応えのある作品です。
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The Box
ジャンル:ノンフィクション・ビジネス・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 世界をグローバル化したのはインターネットだけではなく、コンテナも決定的な役割を担っていたという話。
- コンテナというただの箱、地味な箱が、これほどまでに世界経済を激変させたのか!というギャップに驚くこと必至です。
- 個人的には、コンテナの可能性を見誤ってしまい港としてのポジションを失ったニューヨーク、サンフランシスコ、ロンドンのエピソードや、既得権益を守ろうとして必死に抵抗する労働者や政府のエピソードが、あまりにも人間的で、読んでいておもしろかったです。
ここがおすすめ
1. 今後10年以上役に立つ知識が得られる
2. 結論に到る論理がしっかりしている
3. 個人の感想ではなく数値等の根拠がある
4. 結論が意外
5. 読んでいておもしろい
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The Tyranny of Merit
ジャンル:政治・哲学・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 誰にでも機会があるアメリカンドリームは過去の話。今は資産下位1/5出身者の1/20人しか上位1/5に上がれず、殆どは中流にさえ上がれない。ハーバード大学の学生の2/3は資産上位1/5の家出身。
- などなど、その他さまざまなデータを引用しながら、能力主義は格差を是正するどころか固定しているという構造的な問題を指摘していきます。
- 加えて、成功を自分の手柄であると錯覚しているエリートたちはhubris(傲慢)であるとし、その道徳的問題点も批判します。
- 能力主義の問題が、アメリカの格差や分断、ひいてはトランプ大統領の誕生とつながっていたと知り大変勉強になりました。
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Never Let Me Go
ジャンル:フィクション・小説・感動・ノーベル文学賞・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- 前提として、1997年に、世界で初めてのクローン動物、羊のドリーが発表されたことがあります。
- 本作では、臓器を提供するためだけに生まれ、死んでいく、クローン人間がいる世界を描きますが、クローン人間や臓器提供に問題提起している訳ではありません。
- 写真のポジとネガのように、クローン人間を描くことで、人間の本質を浮き上がらせる、という手法が秀逸な作品。
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Permanent Record
ジャンル:ノンフィクション・自伝・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- アメリカの国家安全保障局(NSA)は全世界のインターネット・電話回線を秘密裏に傍受していた(あなたや私のスマホやPCでの行動は全てNSAに記録されていた。今もされているかも?)。
- まるでディストピア小説『1984』で怖すぎ。私たちはアメリカやそのIT企業を信用しすぎていた。
- 世界最強国家に対し、たった一人で、命を懸けた内部告発をする様(特に、データの持ち出しからロシアへの亡命まで)はスリル満点で、時間を忘れ、のめり込むように読みました。
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I Am Malala
ジャンル:ノンフィクション・社会問題・宗教・歴史・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 911以降過激化していたタリバンが、マララさんの地元で恐怖政治(女性は教育を受けてはならないなど)を開始する。
- ほとんどの人が恐怖で口をふさぐ中、マララさんは女性の権利を主張し声をあげる。
- それを理由にタリバンに銃で頭を撃たれるが、一命をとりとめ、以前よりパワーアップ。
- マララさんは2013年に世界の女子教育を支援するマララ基金を設立(アップルやマイクロソフトの支援を受ける)、2014年にはノーベル平和賞を受賞(この時17歳)。
ここがおすすめ
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My Name Is Red
ジャンル:フィクション・小説・歴史・ミステリー・ノーベル文学賞・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- オルハン・パムクさんが持つ2つの想い、Lack of AuthenticityとLife on the Periphery。
- 前者を書いたのが本作『My Name Is Red』。自分に才能がないこと、世界にはごく一部の才能のある人がいて彼等には敵わないこと(後者を書いたのが『Snow』。自分が生まれ、育ち、今も住んでいる場所が、世界の田舎で、誰からも見向きもされないこと。)この2つの想いは世界中のほとんどの人が持っているはず、だから共感できる。
- 本作は、16世紀のイスタンブールを舞台に、世界の二大文明、西洋とイスラムの価値観が、正面衝突します。
- 題材の絵画はあくまでも媒体であり、本質は二大文明の衝突。絵画を通じて、両文明の価値観の違いが浮き彫りになり、とても興味深く読めました。
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The Way to Paradise
ジャンル:フィクション・小説・感動・ノーベル文学賞・ベストセラー・Kindle

ざっくり紹介
- 二人の反逆者、ゴーギャンとトリスタンの生涯を、交互に描き進めることで、二人の生き様が重なり、読者の心に2倍の強さで迫ってくるように設計されています。
- ポール・ゴーギャン(画家)▶︎文明社会に反逆し、南太平洋のフランス領、タヒチ島で原始的な生活を送りながら、今日の私たちが知る原始的な作品を製作した。
- フローラ・トリスタン(その祖母かつ社会革命家)▶︎ブルジョア社会に反逆し、女性および労働者の権利を訴えた。
ここがおすすめ
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My Stroke of Insight
ジャンル:ノンフィクション・科学・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 脳卒中が発症した日の朝、自分がどのように壊れていったのか、そのリアリティーと臨場感に引き込まれました。
- 右脳だけオンの状態では、宇宙と1つになりbeautiful, perfect, bliss(至福)と感じたとのことで、脳卒中から回復すると時その感覚を失いたくないとまで言っているのが衝撃。
- チベットの瞑想家の瞑想のピーク時、フランシスコ会修道女が神と一体化している時、左脳の活動が低下してるようで、左脳の脳卒中にならなくてもこの感覚を体験できるのかもしれません。
- 脳には回復する力があるから諦めないこと、コツはタスクを細かく分割して、脳の小さな回路から丁寧に再構築すること、小さな成功を喜ぶことなど、自分や身内が脳卒中になったときに役立つ内容もある点もとても有益な本です。
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Shadow and Bone
ジャンル:フィクション・小説・YA(ヤングアダルト)ファンタジー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- Grish(グリーシャ)という魔法使い、Volcra(ヴォルクラ)という怪物、The Shadow Fold(影溜まり)という暗黒領域、The Darkling(ダークリング)という世界征服を企む悪役など、ファンタジックな設定。
- 主人公のアリーナはある日、自分がグリーシャで、太陽を召喚する能力があることを知る。
- 太陽召喚は、世界を救うことができる唯一の能力として、周囲から期待される。でも、突然そんなことを言われても・・・とアリーナは戸惑う。
- 幼馴染のマルと会いたくても会えない日々が続き、やっと会えても喧嘩してしまったり、2人の恋の行方にも注目。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
Six of Crows
ジャンル:フィクション・小説・YA(ヤングアダルト)ファンタジー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- それぞれ性格や特技、目的も違う6人の若者があるミッション遂行のために力を合わせます。
- 今までのYAファンタジーとは一味違い、ドラゴンもゴブリンも魔法の呪文も出てこないけれど、The Grisha universe (グリーシャの世界)と呼ばれる、物質を自由自在に操る力を持つ人たちの住む、不思議な世界の物語。
- 主要人物たちのやりとりや、彼らのダークヒューモアも面白く、思わずクスリと笑ってしまう作品です。
- 本作は新二部作ですが、先の三部作を読んでいなくても全く問題ないのでご安心ください。
ここがおすすめ
※和訳版はありません
Crazy Rich Asians
ジャンル:フィクション・小説・感動・ロマンス・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- アメリカ生まれの中国人(ABC=American Born Chinese)レイチェルと、シンガポールの名家の御曹司ニックのラブコメ。
- 二人はニューヨークで暮らし、出会い、付き合うことに。レイチェルはニックの家系がクレイジーなほどリッチであることを知らない。
- ある夏、ニックの友人の結婚式に参加するため、ニックがレイチェルをシンガポールの実家に連れて行く。
- 何も知らないレイチェルは、家柄を重視するニックの家族や、ニックを狙う女性達の嫉妬・妨害・イジメに巻き込まれて行く。
- 表面は華僑たちのリッチでビッチなドタバタ劇、裏面は人種差別や移民のアイデンティティーといった現代性。ポップとディープが両立された名作です。
ここがおすすめ
▼和訳版はこちら
Brief Answers to the Big Questions
ジャンル:科学・教養・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- ホーキングさんは車椅子の科学者として、また著書『A Brief History of Time(初版1988年)』で有名。
- 「Is there a God?」「Is there other intelligent life in the universe?」「Is time travel possible?」など、10のビッグクエスチョンに、博士が答えて行く。
- 科学という内容ゆえに上級としましたが、一般向けの本なので英語自体は中級レベル。科学に興味のある方なら楽しく読める本です。
ここがおすすめ
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Into The Wild
ジャンル:ノンフィクション・旅・感動・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- 1992年にアラスカの荒野の中で死亡した、裕福なエリート青年の実話。
- 彼は約2年間アメリカ大陸をヒッチハイクと労働をくり返しながら旅をして、様々な人々との出会いと別れをくり返す。
- 最終的にはアラスカの荒野へ入って行き、4ヶ月後に死体となって発見される。死因は餓死。
- 旅と荒野の果てに彼が見つけた答えとは?
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Neuromancer
ジャンル:フィクション・小説・サイバーパンク・SF・ベストセラー・Kindle・Audible

ざっくり紹介
- タイトルの由来:脳神経NEURONと死霊使いNECROMANCERの合成語。NEW ROMANCEの意味も含む。
- サイバーパンクとは?:サイバー=生命と機械の融合サイバネティクス、パンク=権力や体制への反抗で、脳を機械に繋ぎ電脳空間で巨大組織と戦う系の作品のことを指します。
- 「マトリックス」という言葉やサイバースペース(電脳空間)という世界観は、このニューロマンサーが生み出したもの。
- 本作の主人公は元凄腕のハッカーだったケイス。依頼主との契約違反を理由に脳神経を焼かれ、ジャックイン能力を失い、電脳都市チバ・シティで落ちぶれています。
- ある日、謎の男アーミテージから、ジャックイン能力の回復を条件に、ヤバい案件を依頼され、ケイスは陰謀が渦巻く電脳空間に再び戻って行きます。
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その他のおすすめ:洋書の多読(Kindle)・多聴(Audible)
洋書多読:Kindle(キンドル)
洋書を読むときは、ワンタッチ辞書機能のあるKindle(キンドル)が便利です。
特にこだわりがなければ、もっとも標準的な↑のPaperwhiteモデルがおすすめです。
他モデルとの違いなど細かなことは、アマゾン公式サイト内 (中段にスペック比較表あり)をご覧ください。
参考までに、当ブログのKindle(キンドル)レビュー記事はこちらです。
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Kindleの英語辞書最高!洋書多読中毒者のKindleレビュー【PaperwhiteとOasisも比較】
洋書多読は私の趣味の1つで、Kindleの英語辞書には大変お世話になっています。 もともと読書好き、英語好きだったところに、Kindleという神デバイスが加わり、完全に洋書中毒になりました。 特に、K ...
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洋書多聴:Audible(オーディブル)
最近は洋書を聴く楽しみ方もあって、新しい世界が広がっています。
- 耳を使えば、読書はもっと自由になる!
- ついでに英語力もアップ!
詳しくは、公式サイトまたは詳細記事をご覧ください。
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英語×Audibleおすすめ洋書50選!作品の選び方&勉強法【初心者/中級者/上級者レベル別】オーディブル大好き!
洋書&読書大好き人間だった私は、最近は完全に、活字派からAudible(オーディブル)派になりました。 この変化には自分でも驚いていて、Audible(オーディブル)が大好きすぎて、正直、活字を読むの ...
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この記事は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
改めまして、あなたと本が、ともにありますように!
May The Books Be With You!
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