イギリスBBCの大ヒットドラマ『シャーロック』が、2022年6月から、AmazonPrimeビデオで配信開始となりました。
私は『シャーロック』がNetflixで配信されていた頃にはまり、全話観ていたのですが、Netflixでの配信は2022年5月で終了。
落ち込んでいたところ、AmazonPrimeで復活しホッと一安心。改めて全話を一気に観直したところです。
この記事は『シャーロック』のファンとして、せっかくなので各シーズンのあらすじ(一部ネタバレ)、キャストなどを整理し、『シャーロック』の面白さをあなたと少しでも共有できればと思い書いてみました。
(記憶力のない自分のための備忘録的な意味もありますw)
シーズン1からシーズン4まで整理しましたので、これから観る人、観直す人の参考になれば幸いです!
絶望した者、愛されぬ者、虐げられた者の最後の拠り所、難事件の最終法廷となる場所がある。
奇妙でやっかいな恐ろしい事件が起きても、私たちには最後の希望がある。
救世主は乱雑な部屋で議論する2人の男。これまでもこれからも、彼らはそこにいる。
私が知る最高に善良で賢い男たち、私のベーカー街ボーイズ、シャーロック・ホームズとワトソン医師。
〜シーズン4 エピソード3『最後の問題』
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この記事を書いた人
日本生まれ日本育ちの日本人。外資系歴10年以上、TOEICは対策なしで915(2019年)。英語学習や外資系での経験を、発信・共有しています(詳細プロフィールはこちら▶︎)。
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『シャーロック』とは?ここが面白い!
イギリスBBCの大ヒットドラマ『シャーロック』は、あのシャーロック・ホームズが現代に舞台をうつし、新聞・手紙・地図の代わりにネット・スマホ・GPS機能を使い、難事件を解決して行きます。
本作には原作への愛に溢れた多くの共通点があり、例えば、原作の第一話が「緋色の研究 A Study in Scarlet」で始まることをリスペクトし、本作の第一話は「ピンク色の研究 A Study in Pink」でスタートします。
愛煙家のシャーロック(ベネディクト・カンバーバッチ)は、現代の嫌煙トレンドに合わせニコチンパッチを常用。相棒のワトソン博士(マーティン・フリーマン)は、原作と同じくアフガニスタンで軍医として勤めた後に負傷して帰国。二人がフラットシェアするのはもちろんハドソン夫人(ユーナ・スタッブス)が住んでいるベイカーストリート221B番地です。
原作リスペクトの他に、編集技術とユーモアも見どころです。 ITデバイスから情報を得るシャーロックを、言葉ではなく編集技術で表現したのはお見事。頭の回転が早いシャーロックと同期するかのような、スピード感あふれる編集からは、演出技術も時代に合わせ進化していることが感じられ、先進国のドラマという印象を受けます。
時には皮肉も効かせたユーモアには思わずクスッとさせられます。製作陣がどこで笑わそうとしているかにも注目してみるのも楽しみ方の1つです。個人的には、ハドソン夫人がらみのユーモアが大好きで、ハドソン夫人のファンになってしまいました。
原作ファンの人は本作との共通点にニヤリとしたり、原作未読の人は本作から原作に遡ったり。『シャーロック』は原作と本作で2倍楽しめるお得かつおすすめのドラマです。
時代も国境も超えて愛されるシャーロックとジョン。BBC製作陣がこの2人をどのように現代風に脚色し、その関係性に光を当てるのか、ぜひ実際のドラマを観て楽しんでみてください。
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『シャーロック』の登場人物・キャスト
シャーロック・ホームズ by ベネディクト・カンバーバッチ
シャーロックは本ドラマの主人公。事件調査でハイになるジャンキーです。自称、高機能社会病質者(High-functioning Sociopath)で、世界で唯一のコンサルタント探偵(Consulting Detective)。
天才的な推理力で数々の難事件を解決する能力を持っていながら、社会的な常識や礼儀が欠如していて人間関係に難があります。「Obvious〔(事実は)明白〕」や「You see, but do not observe(君は見ているだけで観察していない)」が口癖。
友達が一人もいない人生を過ごしてきましたが、フラットシェアをするジョンとは唯一無二の親友になります。ジョンに影響を受け、シャーロックが人間的になって行く変化は本ドラマの見どころの1つです。
ジョンの他に、ハドソン夫人(部屋を借りている大家さん)のことも大切に想っています。兄のマイクロフトとは過去に遺恨があるようで犬猿の中ですが、少しずつ協力し合うようになって行きます。
ジョン・ワトソン by マーティン・フリーマン
ジョンは主役のシャーロックと同格の重要人物です。アフガニスタンでの戦争で心に傷を負って帰国し、セラピストの勧めでブログを執筆することになり、このブログでシャーロックが有名になっていきます。
ジョンは優秀な軍医かつ善人で、まともなふりをしていますが、実は冒険依存症で、平和だとイライラする気質。心は戦場から帰還できずにいましたが、シャーロックの推理に魅了され、また刺激のある日々を送れることを楽しんでいます。
頭脳は天才的だけど社会性に欠けるシャーロックと、頭脳は平凡(とは言え医師なので頭は良い)だけど社会性のあるジョン。一見友達になりそうもない2人ですが、事件によってつながり、人間関係が構築されていきます。
ハドソン夫人 by ユナ・スタッブス
ハドソン夫人は221Bベイカーストリートの家主です。ここでフラットシェアをするシャーロックとジョンの母親的存在で、2人をかわいがっています。麻薬密売人の元妻で、夫の死刑を確定させてくれたシャーロックに恩を感じているため、シャーロックの部屋の家賃は特別価格にしてくれています。
わんぱくな2人に振り回されてしまう役どころがおもしろく、本ドラマのユーモア面で重要な役割を担っています(筆者個人的には一番好きなキャラです)。
シャーロックが「彼女がいなければイングランドが崩壊する」と言うほど重要な存在。家政婦扱いされるのを嫌います。若い頃はセクシーダンスが得意でした。
メアリー・モースタン by アマンダ・アビントン
ジョンの結婚相手としてシーズン3から登場する重要人物です。思慮分別がある頭の良い女性なので、シャーロックとジョン2人の友情、冒険の邪魔はしません。ドラマの魅力を壊さずに新たな風をもたらしてくれる、とても良いキャラです。
メアリー自身も冒険好きで、シャーロックとは良い友人関係になります。シャーロック、ジョン、メアリーの3人にはしっかりした絆が生まれます。
複雑な過去を抱えており、シーズン3の最終話では驚きの展開が待っています。
モリー・フーパー by ルイーズ・ブリーリー
モリーは病院のラボの技術員です。シャーロックのことが好きなのですが、いつも冷たくされてしまいます。しかし、そんな彼女に同情、共感する視聴者が多かったのか、ファンの人気が高まり、第一話のみ出演の予定から、レギュラーキャラに昇格となりました。
シーズン2エピソード1のクリスマスパーティーのシーンは、張り切っておしゃれをしてきたところ、シャーロックの推理で屈辱的な扱いを受けてしまい、辛いシーンになってしまいます。しかしモリーはシャーロックに言い返し、シャーロックに謝罪させます。
モリーは脇役ながら重要なキャラ、視聴者が共感しやすいキャラで、少しずつシャーロックにとって重要な人物になって行きます。
アイリーン・アドラー by ララ・パルヴァー
アイリーンはSMの女王様で、「The Woman」と言ったら彼女のことです。
シャーロックが初めて解読できなかった女性、シャーロックと対等またはそれ以上に渡り合った女性、シャーロックの心を乱す唯一の女性として、シャーロックにとっても作品にとっても重要な人物です。
「Brainy is new sexy(頭がいいことは、新しいセクシー)」という名セリフを言うことから分かるとおり、シャーロックの頭脳に惚れ込んでいます。一方のシャーロックも、彼女に一度やられてしまったこともあり、彼女のことを認めており、お互いに認め合う関係にあります。
ジム・モリアーティ by アンドリュー・スコット
モリアーティはシャーロックの宿敵、悪の犯罪組織を率いている親玉です。やっていることはコンサルティング犯罪者(Consulting Criminal)で、シャーロックのコンサルタント探偵(Consulting Detective)と対をなす関係にあります。
コンサルティング犯罪者(Consulting Criminal)とは、犯罪をしたい人の相談に乗り、やり方を助言する人のこと。自分の手は決して汚しません。
モリアーティはとにかくイカれたやばいやつ。そんな難しい役どころを、俳優アンドリュー・スコットが見事に演じました。シーズン1エピソード3ラストのプールのシーンは名演です。
マイクロフト・ホームズ by マーク・ゲイティス
マイクロフトはシャーロックの兄で、シャーロックより頭がいい天才です。「確率の問題(Balance of Probabiity)」で考えるのが得意。シャーロックとは過去に色々あり遺恨が残っているようで敵対関係にあります。
政府に勤めていて、英国首相とも話せる立場にいます。シーズン3の黒幕マグヌセンに「この国で一番力のある男(私を除いて)」と言われるほどの力を持っています。
チャールズ・マグヌセン by ラース・ミケルセン
マグヌセンはシーズン3の黒幕です。新聞王の立場を利用し、人の弱みを握り、世界を操る、卑劣かつ邪悪で、道徳と倫理を欠いている男。シャーロックの愛する者たち(ジョンとメアリー)を攻撃してきます。
シャーロックと同じく「Mind Palace(精神の宮殿)」という能力を持ち、人々の情報を全て頭に記憶している強敵です。
シャーロックはマグヌセンのことを嫌っており、私も観ていて不快になるほど嫌なキャラです!(=俳優ラース・ミケルセンの演技が上手い!)
『シャーロック』のあらすじ(一部ネタバレあり)
『シャーロック』シーズン1
シーズン1の見どころは、なんと言っても、シャーロックとジョンの出会いから、名コンビが結成されていく流れです。また、エピソード3ではシャーロックの宿敵モリアーティも登場し、この悪役(Villain)に視聴者はドキドキ、ハラハラ、今後の展開に目が離せません。『シャーロック』沼へようこそ!(笑)
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エピソード1:ピンク色の研究 A Study in Pink
アフガニスタンで医師として従軍し、心に傷を負って帰国したジョンは、友人にルームメイトを紹介されます。その男はジョンがアフガニスタンにいたこと、関係の良くない兄がいること、心の傷が原因で足をひきづっていること、これらをすぐ見抜いてしまいます。
彼の名はシャーロック・ホームズ、自称、世界で唯一のコンサルタント探偵かつ高機能社会不適合者。あのシャーロック・ホームズとジョン・ワトソンが21世紀に蘇り、お馴染みのベイカーストリート221B番地で共同生活が始まります。
エピソード1の事件は謎の連続「自殺」事件。ピンクのコート、ピンクのネイル、ピンクのスーツケース、ピンク色をヒントにシャーロックは事件を解決していきます(犯人が持っている被害者のスマホもピンクです)。
原作:緋色の研究 A Study in Scarlet
エピソード2:死を呼ぶ暗号 The Blind Banker
ロンドンの金融街シティにある銀行に、謎の暗号が残された後、香港担当で中国出張から戻った銀行家が自宅で殺害されてしまいます。犯人は6階の自宅にどうやって侵入したのか?スパイダーマンのように壁を上りでもした?
続いて殺害されたジャーナリストも中国から帰国したばかり。二人とも何かを持ち帰り、チャイナタウンの招き猫屋に持ち込んだ形跡が。さらには古代美術博物館の中国部門で働く女性も殺害されてしまいます。
犯人が残した暗号は古代中国の数字。シャーロックとジョンはこの暗号を解読できるのか?
エピソード2の原題『The Blind Banker(目の見えない銀行家)』は、銀行の肖像画の目に「一」の字でスプレーがかけられることを指しています。
原作:恐怖の谷 The Valley of Fear + 踊る人形 The Adventure of the Dancing Men
エピソード3:大いなるゲーム The Great Game
シーズン1エピソード3最大の見どころは、シャーロックの宿敵ジム・モリアーティが登場することです。今までの事件の裏でちらついていた黒幕が、ついにその姿を表します。
シャーロックが平和な日々に退屈していると、盗まれてしまった「ブルース・パティントン(国防省が開発中のミサイル防衛システムの設計図)」を探してほしいという依頼が、マイクロフトから舞い込みます。シャーロックは事件を求めていたはずですが、兄の依頼を受けるのが気に入らないのか、忙しいと嘘をつきます。
そんな中、モリアーティからの挑戦状が届きます。モリアーティは爆弾で人質をとりながら、シャーロックに大いなるゲームを仕掛けてきます。その目的は「ブルース・パティントン」からシャーロックの気を逸らすことでした。ラストのプールのシーンでの、モリアーティのイカれ具合は、名演技として必見です。
原作:ブルース・パティントン設計書 The Adventure of the Bruce-Partington Plans
▼『ブルース・パティントン設計書』収録
その他:シーズン1の英語表現メモ
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BBC『シャーロック』シーズン1の英語表現メモ【海外ドラマで楽しく英語学習】
シャーロックシーズン1を観ながら、私が知らなかった、聞き取れなかった英語表現をメモしていたのですが、せっかくなので、ここに共有しておきます。 登場順になっていますので、シャーロックを観ながら、2台目の ...
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『シャーロック』シーズン2
シーズン2の見どころは、原作でも人気の高いアイリーン・アドラーの登場、ジョンのブログでシャーロックが有名になっていくこと、そして宿敵モリアーティとの直接対決です。
さらには最終話のエピソード3でシャーロックが死んでしまうことも見逃せません。実際には死んだふりで、ちゃんと生きていることがわかるようになっていますが、ドラマの中の世界では誰もがシャーロックは死んでしまったと思い込んでいます。
シャーロックはなぜ死んだふりをしたのか?どのようなトリックで生き延びたのか?シーズン3が待ちきれない展開に視聴者は釘付けです!(笑)
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エピソード1:ベルグレービアの醜聞 A Scandal in Belgravia
シーズン2エピソード1最大の見どころは、原作でシャーロックと互角またはそれ以上に渡り合い、人気も高いキャラ、アイリーン・アドラーが登場することです。
ジョンのブログによって有名になっていくシャーロックのもとに、バッキンガム宮殿の高名な人物から依頼が舞い込みます。それは、SMの女王様アイリーン・アドラーに撮られた都合の悪い写真を取り返すことでした。しかし、その女王様は一筋縄ではいかず、シャーロックを打ち負かした女として、シャーロックの記憶に刻まれることになります。
一方、アイリーン・アドラーはアメリカ人に狙われており、彼らの狙いは写真ではないようでした。本当の狙いとは?
原作:ボヘミアの醜聞 A Scandal in Bohemia
▼『ボヘミアの醜聞』収録
エピソード2:バスカヴィルの犬 The Hounds of Baskerville
バスカヴィルとは政府の機密計画を進める生物化学兵器研究所のことで、遺伝子操作をした動物兵器が湿原に生息しているという噂があります。今回の依頼者は、子供の頃に父が同地域の怪物犬に殺されてしまったことがトラウマになっている人物でした。
シャーロックは兄のマイクロフトから昔に盗んだ許可証で、ジョンと共に研究所に侵入します。また、依頼者、シャーロック、ジョンの3人で同地域の立入禁止区域を調査していたところ、シャーロックは体が光っている怪物犬を見てしまいます。
再び研究所へ戻ったとき、今度はジョンが怪物の存在を感じ取りパニックに。怪物犬は本当に存在するのか?
原作:バスカヴィル家の犬 The Hound of the Baskervilles + 悪魔の足 Devil's Foot
エピソード3:ライヘンバッハ・ヒーロー The Reichenbach Fall
次々と事件を解決し、マスコミに取り上げられ、ヒーローになっていくシャーロック。そんな中、今回はモリアーティとの直接対決が実現します。
楽しげなクラシック音楽をBGMに、モリアーティとその組織はロンドン塔、イングランド銀行、ペントンヴィル刑務所といった、一番セキュリティーが厳しい場所に侵入し、同時多発的に色々やらかします。モリアーティは逮捕されますが、裁判の判決は無罪。裁判を通して自分の能力を世界中の顧客(無法国家や各国の情報機関、テロ組織)に宣伝していたのです。
モリアーティにはもう1つの狙いがあり、駐米イギリス大使の子供が誘拐される事件が発生します。シャーロックは犯人の足跡から子供の居場所を特定しますが、あまりに天才的な推理から自作自演の犯人と疑われてしまいます。モリアーティはシャーロックを破滅させようとしていたのです。
社会全体から敵視され、ジョンやハドソン夫人など大切な人の命も脅迫に利用され、シャーロックはついには飛び降り自殺に追い込まれてしまいます。実際には生きていたというシーンがあるのですが、ジョンを始めとするドラマの中の人々はシャーロックが死んでしまったと思い込みます。
原作:最後の事件 The Final Problem + プライオリ学校 The Priory School + 犯人は二人 Charles Augustus Milverton
▼『最後の事件』収録
その他:シーズン2の英語表現メモ
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BBC『シャーロック』シーズン2の英語表現メモ【海外ドラマで楽しく英語学習】
シャーロックシーズン2を観ながら、私が知らなかった、聞き取れなかった英語表現をメモしていたのですが、せっかくなので、ここに共有しておきます。 登場順になっていますので、シャーロックを観ながら、2台目の ...
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『シャーロック』シーズン3
シーズン3の見どころは、新キャラ、メアリーの登場です。シャーロックとジョンの2人のコンビに、ジョンのパートナー、メアリーが加わることで、ストーリーが動いて行きます。メアリーは複雑な過去を抱えており、そのことはシーズン4にも引き継がれ、ストーリー上も重要な意味を持ちます。
頭脳は天才的だけど人間味や社会性が欠如しているシャーロックが、ジョンとメアリーに影響を受けて変わって行くところも注目です。
エピソード3の最後では、死んだはずのモリアーティの映像がイギリス中をハッキング。シーズン4に謎を残す形でシーズン3は幕を閉じます。この製作陣は毎回、次シーズンへの引っ張り方がずるい!(笑)
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エピソード1:空の霊柩車 The Empty Hearse
シーズン3エピソード1最大の見どころはシャーロックの復活と、ジョンのブチギレシーンです。
シーズン2の最終話で、シャーロックはモリアーティに追い詰められて自殺に追い込まれたように演出されていましたが、これはホームズ兄弟(シャーロックとマイクロフト)の策略でした。モリアーティの組織の情報を得るために、シャーロックの情報を与えて泳がせていただけ、シャーロックは死んだふりをしていただけだったのです。
その後の2年間、シャーロックはモリアーティの組織を壊滅させようと色々と動いていた中でセルビアで捕まってしまいますが、マイクロフトに助けられロンドンに戻ってきます。シャーロックの潔白も証明され社会的な名声も復活しました。
一方のジョンはメアリーというパートナーができ、いよいよプロポーズだという夜に、シャーロックが帰ってきます。シャーロックはジョンに喜ばれると思って戻ってきますが、生きていたのに一言の連絡さえもなかったことにジョンはブチギレます。
しかし、2人の関係を事件がつなぎます。謎の犯人にジョンが殺害されかけてしまいますが、ギリギリのところでシャーロックが救出。さらにはイギリス国会でテロ対策法案の審議中、テロ組織が国会の地下に仕掛けた爆弾を2人で止めに行きます(爆弾は空のチューブ(メトロの空の車両)に仕掛けられており、タイトルの『空の霊柩車』とかかっているのだと思います)。ジョンが狙われた理由は不明ですが、最後に新たな黒幕の存在が示唆されます。
原作:空家の冒険 The Adventure of the Empty House + 消えた臨時列車 The Lost Special
▼『空家の冒険』収録
エピソード2:三の兆候 The Sign of Three
ジョンとメアリーが結婚することになり、シャーロックは今までのようにジョンと一緒に事件を解決できないのではと不安になります。また、シャーロックは2人の結婚式ではBest man(新郎付添人)を務め、スピーチをすることになります。社会的な場が苦手なシャーロックですから大ピンチです。予想どおりスピーチの出だしは不穏な空気が流れますが、途中から感動のスピーチになり涙する人も。そして最後はシャーロックとジョンが携わった過去の事件の話になり、ジョンの活躍が語られます。
結婚式のゲストの中には、ジョンの元上官ショルトー少佐がいました。彼はアフガニスタンで部下が全滅した中で1人生き残ってしまい、遺族から恨まれています。スピーチの途中、シャーロックはショルトー少佐が狙われていることに気づきます。結婚式で殺人が起こってしまったら、せっかくの結婚式が台無し。それだけは絶対に防がなければなりません。
最終的に(予想どおり)シャーロックは見事に事件を解決します。シャーロックはアフターパーティーで、これからもジョンとメアリーと共にあることを誓います。最後に、シャーロックはメアリーが妊娠していることを医師のジョンより早く言い当てます(タイトルの『三の兆候』)。
原作:四つの署名 The Sign of the Four
エピソード3:最後の誓い His Last Vow
エピソード2でジョン、メアリー、子供の3人を守ると誓ったシャーロックが、このエピソード3でその誓いを守ります。今回の敵は新聞王のマグヌセン。彼は皆の弱点(圧力点=Pressure Point)を知っていて、そこにつけ込む恐喝の常習犯。世界中の重要人物にも影響を与える力を持っています。様々な犯罪者を相手にしてきたシャーロックが、マグヌセンほど嫌悪感を抱く相手はいないと言うほど、強烈な悪役(Villain)です。エピソード1でジョンが狙われた理由も明らかになります。
一方、シャーロックは別件でマグヌセンを調査していて、麻薬常習犯のアジトに潜伏することで偽の弱み(Pressure Point)を作り、マグヌセンを交渉の場に誘おうとしているところでした。マイクロフトはマグヌセンには関わらないよう助言しますが、シャーロックは言うことを聞きません。
今回の依頼人はメアリー。ジョンに知られたくない過去をマグヌセンに握られています。シャーロックとジョンは、マグヌセンの自宅=アップルドア(世界を操れる秘密を保管している)に交渉に赴きます。クライマックスでは、あの人間味のないシャーロックが、ジョンとメアリーの為に誓いを守ります。
原作:最後の挨拶 His Last Bow + 犯人は二人 The Adventure of Charles Augustus Milverton + 唇の捩れた男 The Man with the Twisted Lip
▼『最後の挨拶』収録
その他:シーズン3の英語表現メモ
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BBC『シャーロック』シーズン3の英語表現メモ【海外ドラマで楽しく英語学習】
シャーロックシーズン3を観ながら、私が知らなかった、聞き取れなかった英語表現をメモしていたのですが、せっかくなので、ここに共有しておきます。 登場順になっていますので、シャーロックを観ながら、2台目の ...
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『シャーロック』シーズン4
シーズン4の見どころは、メアリーの死と、ホームズ兄弟の3人目、妹ユーラスの登場です。
メアリーの死によって、シャーロックとジョンは大きなショックを受け、2人の関係性も悪化してしまいますが、メアリーは生前に2人へのメッセージを残しており、死後も2人を見守り続けます。
シャーロックは天才、マイクロフトはその上を行く天才ですが、妹のユーラスはマイクロフトの遥か上を行く天才of天才。そんな頭脳を犯罪目的に使ったら、一体この世界はどうなってしまうのか?最後の悪役(Villain)はヤバすぎる最強の敵です。
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エピソード1:六つのサッチャー The Six Thatchers
シーズン3の最後にマグヌセンを撃ったシャーロックは、マイクロフトの取計で無罪となります。また、この件でホームズ兄弟にthe other one(3人目)がいることがほのめかされます。一方、モリアーティは確実に死んでいるので、シーズン3最後の映像は生前のもの。おそらくモリアーティが死んだら発動する計画で、まだモリアーティとの戦いは終わっていなかったことが示唆されます。
エピソード1では、サッチャーの胸像(ジョージアで6体だけ作られた限定モデル)が壊され続け、その中の1体からメアリーの過去に関係するUSBメモリーが見つかります。メアリーは4人組諜報員グループAGRAの1人で、お互いの素性など命取りになる情報をUSBメモリーに保存し、各人で持ち合うことで、裏切りを予防していました。しかし、あるミッションで誰かが裏切り、メアリーは辛くも逃げ切ります。メアリーは他の3人は死んだと思っていましたが、その中の1人が生存していて、メアリーが裏切ったと思い込み、メアリーに復讐しにきます。
しかし、メアリーは裏切り者ではありませんでした。フリーランス諜報員グループAGRAに発注していたのはイギリス政府でしたが、リーダーのレディ・スモールウッド議員は白。では黒幕は誰なのか?
原作:六つのナポレオン The Adventure of the Six Napoleons
▼『六つのナポレオン』収録
エピソード2:臥せる探偵 The Lying Detective
シャーロックは自分の自信過剰でメアリーを死なせてしまったことに責任を感じ落ち込んでしまいます。ジョンはシャーロックが誓いを守れなかったことでシャーロックを責めます。
今回の敵は表向きは実業家・慈善家、裏の顔は史上最悪の連続殺人犯カルヴァートン・スミス、依頼者はその娘フェイスです。彼女は父の殺人計画を聞かされますが、忘却剤を投与されていたためターゲットの名前が思い出せません。
一方、メアリーはシャーロックとジョンへ向けたメッセージを生前に録画して残していました。ジョンを救う唯一の方法は、ジョンにシャーロックを救わせること。そのために、シャーロックは自ら危険な状況に陥り、ジョンが助けに来るように仕向けます。
原作:瀕死の探偵 The Adventure of the Dying Detective
▼『瀕死の探偵』収録
エピソード3:最後の問題 The Final Problem
シーズン4最終話はホームズ家の兄弟妹3人が主役。依頼人はマイクロフト、悪役(Villain)はユーラス、探偵はシャーロックです。
ユーラスは時代を築く天才、ニュートン以上、マイクロフトやシャーロックをも軽々と超える天才of天才。しかしシャーロックはユーラスのことを覚えていません。ユーラスはその危険性ゆえに、マイクロフトによってシャーロックの記憶から消されていたのです。シャーロックが人間性を失った理由も含め、マイクロフトの口からホームズ兄弟妹の過去が語られます。
最終回の舞台は、鉄壁の警備を誇る秘密の施設、シェリンフォードです。ここはユーラスのような一般施設では手に負えない悪魔を収容し、囚人から世界を守るための要塞です。しかし、ユーラスは危険人物ではありますが、その頭脳は時々イギリス政府の役に立っていました。ユーラスにはその度に、ストラトヴァリウス(ヴァイオリン)などのご褒美が与えられており、あるときそれはモリアーティとの5分間の監視なしの会話でした。ここでユーラスとモリアーティがつながってしまったのです。
ユーラスはシェリンフォードに隔離されていると思いきや、所長はすでにユーラスの奴隷になっていて、ユーラスは外出もできるほどのやりたい放題。シャーロック、ジョン、マイクロフトの3人は、このシェリンフォード要塞に乗り込み、ユーラスとの直接対決となります。
原作:最後の事件 The Final Problem
▼『最後の事件』収録
その他:シーズン4の英語表現メモ
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BBC『シャーロック』シーズン4の英語表現メモ【海外ドラマで楽しく英語学習】
シャーロックシーズン4を観ながら、私が知らなかった、聞き取れなかった英語表現をメモしていたのですが、せっかくなので、ここに共有しておきます。 登場順になっていますので、シャーロックを観ながら、2台目の ...
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『シャーロック』はバイリンガル版もおすすめ
『シャーロック』はバイリンガル版もおすすめです。ドラマを元にしたコミカライズのため、ドラマのセリフがそのまま活字化されており、しかも欄外には和訳も添えられているため、ドラマのファンのみならず、英語学習者にとって、とても重宝するマンガになっています。
また、巻末のコラムでは、ドラマ『シャーロック』の制作背景、ロンドン文化、イギリス英語の解説などが収録されており、『シャーロック』好き、イギリス好き、英語好きの方には、うれしい特典になっています。
私は既刊全4巻買い揃え大満足しています。これを書いている現時点(2022年7月)で4巻までしか刊行されていないのがとても残念、早く全話分出してほしい、新刊が出たら速攻で買う予定です!(笑)
▼『シャーロック』の予告編はこちら
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【脱・失敗】転職・退職の注意点と解決方法
5回転職してわかった10のこと 人生は転職で本当に変わる。 転職先は意外な程たくさんある。 ホワイト企業は普通に存在する。 ダメな会社は優秀な人から辞めて行く。 転職に罪悪感は不要。社員に辞められる会 ...
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