英語学習者にとって最も攻略したジャンルが、この発音ではないでしょうか?
英語はコミュニケーションのツールなので、発音が完璧でなくても、伝わればいい、というのも一理あるとはいえ、
ネイティブスピーカーのような発音に憧れたことは、誰もが一度はあると思います(もちろん私もです)。
発音のかっこよさだけでなく、そもそも、相手に正しく伝えるという観点からも、正しい発音を学ぶことが、非常に重要であることは、言うまでもありません。
そこでこの記事では、今までに100冊近い英語教材をやったことがあるというYさんに、合計8冊、おすすめの発音系教材を選んで紹介していただきました。
通常、英語の教材を紹介するときは、初心者、中級者、上級者などレベルわけをするものですが、
発音については、すべてのレベルの英語学習者に当てはまるものも少なくありません。
したがって、本記事のレベル分けはあくまでも便宜上のこととして、
レベル分けよりも、あなたにとって必要なもの、という観点でご覧いただければと思います。
英語の発音に一度でも悩んだり、憧れたことのある方は、ぜひ参考にしてみてください!
この記事を書いた人
語学学習が趣味で100冊近い英語教材を読破し英検1級に合格したYさんが、おすすめの教材に厳選して紹介文を書いてくださいました。ブログ管理人(Yさんの原文をブログ用に編集させていただきました)は、日本生まれ日本育ちの日本人。外資系歴10年以上、TOEICは915(2019年)。英語学習や外資系での経験を、発信・共有しています(詳細プロフィールはこちら▶︎)。
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初心者におすすめの英語発音系教材
初心者向けのおすすめ3
- 英語耳 発音ができるとリスニングができる
- 英会話・ぜったい・音読 【入門編】
- CD BOOK フォニックス<発音>トレーニングBOOK
おすすめ1:英語耳 発音ができるとリスニングができる
対象レベル
- 英語初学者
- 英語を学ぶ全ての人
教材の特徴1:正しい舌の位置と口の形がわかる
英語の全ての音について、どの位置に舌を配置して、どのような口の形で発声すればよいのかが、視覚的に理解できます。
イラストだけでは伝わりにくい部分も、非常に分かりやすく解説されていて、例えばshの発音の説明では
「舌の前半分口の天井に近づけて、非常に強く息を出す。口は尖らせる。sの発音との違いは前歯4-6本ぐらいの幅に沿って息を吐くこと」など、
従来は理解することが難しかった微妙な違いを正確に学習することができます。
教材の特徴2:発音記号が覚えられる
全ての音に発音記号が記載されており、口の形が同じ、または近い音のペアごとに学ぶことが出来るため、紛らわしい発音記号も効率的に学ぶことができます。
発音記号を学習することは正しい発音をするためには必要不可欠と言っても過言ではないので、どのレベルの学習者も手にとってみることをお勧めします。
おすすめポイント
私たちの脳は知らない音を知っている音に勝手に置き換えるという性質をもっているため、英語の正しい発音を知らないうちは頭の中ではカタカナに変換されてしまうと言われています。
例えばbatとbutは日本語ではどちらもバットと頭で考えてしまうのです。これがリスニングや英会話で生じると、「今のはどっちのバットだろうか」、「文脈からbatかな?」と考えてしまうためタイムロスが生じ、話についていけなくなってしまうのです。
本書ではこのbatとbutのような似ている音の組み合わせごとに学ぶことで、細かい発音の違いを学べます。正しい音を知ることにより格段にリスニングが楽になり、聞き取れる音はより綺麗に発音できるところまで実感できるはずです。
おすすめ2:英会話・ぜったい・音読 【入門編】
対象レベル
- TOEIC470点程度
教材の特徴1:文章単位で発音を学べる
英語も日本語と同様に単語のみで発音する場合と、文章に単語が組み込まれた時の発音では異なる場合が多々あります。
また、イントネーション(抑揚)は単語単体のみの発音練習では身につかないので、単語をある程度正しく発音することが出来るようになった後には、文章単位で発音学習を行う必要があります。
英語では強く発音する部分によって同じ文章でもいくつもの意味を持つことがあるため、文章を正しい発音で読むことができるようになると一気に英語力が向上します。
教材の特徴2:音の繋がり方(リンキング)を学べる
英語は基本的に単語と単語を繋げて読むことになっており、音が繋がる時には音声変化が生じます。
例えばcheck it out はチェックイットアウトと読まず、チェケラッと発音することは1度は聞いたことがあると思います。
このように単語は文章になると多くの場合は音が変化するため、そのルールを学習することは英語を正しく読む、そして聞くことに繋がります。
本書では中学レベルで読める短めの文章の中で、音がどのように繋がるかを意識しながら、正確な発音で音読学習することができます。
おすすめポイント
ひとつひとつの単語をある程度綺麗に発音できるようになったけど、話そうとするとまだカタコトのように聞こえてしまう、またはネイティブが話す文章が聞き取りずらい、といった悩みの大抵の原因は、文章単位での発音学習をしていないためです。
単語の繋がり(リンキング)、文章を読む時のイントネーションにはある程度ルールが存在し、それらを意識しながら、本書のような比較的簡単な文章で、実際に発声し練習することで、より自然な発音を習得することができます。
おすすめ3:CD BOOK フォニックス<発音>トレーニングBOOK
対象レベル
- 全ての英語学習者
教材の特徴1:フォニックスのルールで正しい発音が身に付く
フォニックスとはA, B, C ,,,をア、ブ、ク…と読んでいく読み方のルールのことです。
日本では多くの場合エイ、ビィ、スィ…というアルファベット読みのみが教えられているため、私たちは初めて聞く単語を文字に起こすことを難しく感じるのです。この発音とつづりの間にあるルールを学べるのがフォニックス学習です。
ネイティブの子供たちはアルファベット読みよりも、まず先にフォニックス読みを幼稚園で学習すると言われています。
本書ではこれらのルールを漏れなく学ぶことができるため、ネイティブの感覚で発音を学習することができます。
教材の特徴2:知らない単語でも発音でき、綴りが予想できるようになる
本書に収録されている86のフォニックスのルールを学ぶことで、「この音が聞こえた時にはこのつづりになる」という規則を学ぶことができます。
なぜplayはプライと読まずにプレイなのか、プレイと読むならばpleyと表記すればよいじゃないか、そんな疑問を多くの英語学習者が持っているはずです。
これらには明確な発音とつづりのルールが存在し本書では詳しく解説されています。
おすすめポイント
従来の日本の英単語の学習法と言えば、読み仮名をカタカナで覚えて黙々と暗記することが主流でした。
ただそれではKなのかCなのか、RなのかLなのか、カタカナでは分けることができない音は沢山あります。その違いを私たちはひとつずつ例外として覚える必要がありました。
しかしフォニックスのルールを知っていると、これらを混同することなく、知らない単語も読めて書けるようになります。これがネイティブの子供たちが、知らない単語でも聞いた時に文字に起こすことができる原理です。
本書を学習することで、このネイティブの感覚を身につけることができ、なんといってもきれいな発音が身につきます。
中級者におすすめの英語発音系教材
中級者向けのおすすめ3選
- 12週間で「話せる」が実感できる魔法のなりきり英語音読
- 大学入試 関正生の英語の発音・アクセント プラチナルール
- 英語喉 50のメソッド
おすすめ1:12週間で「話せる」が実感できる魔法のなりきり英語音読
対象レベル
- 全ての英語学習者
教材の特徴1:日本語とアメリカ英語の違いを学べる
本書は日本語を10年以上学ぶスタンフォード大学の著者が、日本語とアメリカ英語の違いや、日本人がしがちなミスを細かく説明しています。
日本語を熟知している彼女だからこそ伝えられる、細かなニュアンスの違いやアメリカ英語の解説は、全ての英語学習者におすすめです。
教材の特徴2:動画で解説が見れる
全ての項目に解説動画のQRコードが付いており、実際にアメリカ人である著者がどのように口を動かして発音すればよいかを解説しています。
多くの発音学習用の教材では、良いものでも口の形や舌の位置についてのイラストがついているだけのものが多いですが、本書では全ての項目に対して動画がついている点で、他の参考書に比べてより視覚的に理解しやすいつくりになっています。
おすすめポイント
多くの発音教材はアメリカ英語とイギリス英語が区別されていなかったり、どちらにも共通する部分のみについて書かれていることが多いですが、
本書では特にアメリカ英語の発音について書かれているため、アメリカに興味があったり留学予定がある学習者にとっては最適です。
文字やイラストだけでは分かりにくい発音の学習も、動画での解説により従来のテキストよりも学習しやすいものになっています。
おすすめ2:大学入試 関正生の英語の発音・アクセント プラチナルール
対象レベル
- 初級~中級者
教材の特徴1:英語の発音をルールに落とし込める
ほとんどの単語の発音を30個のルールに当てはめて学べます。
英単語の発音やアクセントにはトリッキーなものが多く、ひとつひとつ丸暗記する必要があると思っている学習者がほとんどだと思います。しかし、95%の単語は規則的に発音されており、それを30のルールでグループ分けしたのが本書となります。
例えば名詞は前の部分に、動詞は後ろの部分にアクセント(強勢)がきやすい、ee/ooにはアクセントが来る、母音で終わる場合は長い音になる、などの、従来は考えたことのなかった視点から発音アクセントのルールを学ぶことができます。
教材の特徴2:問題演習を通して英語の発音を学習できる
主に大学入試で頻出の発音アクセント問題について、実際に出題された164題の詳しい解説付きの問題を通して、演習することができます。
大学受験を予定していない学習者にとっても、演習を通して学習することで知識が定着しやすいため、受験生以外の学習者にもおすすめです。
おすすめポイント
丸暗記になりがちな発音アクセントの学習も、本書で学ぶことで体系化することが可能です。
このルールにあてはまらない、英語学習者が間違いやすい発音についても、多く収録されているため、本書を学習した後には初見の単語も、これらのルールに従うことで発音できるようになります。
また、特におすすめしたいのは入試や発音アクセント問題が出題される、資格試験を受験する予定の学習者です。
これらの学習者にとって発音アクセントの問題は高得点を取れるかどうかに大きく関わる部分だと思いますが、本書学習後では迷うことなく回答出来るようになるはずです。
おすすめ3:英語喉 50のメソッド
対象レベル
- 全ての英語学習者
教材の特徴1:ネイティブの発声の仕方が身に付く
ネイティブが英語を話す時には喉を使う位置が異なり、その発声方法を本書では学ぶことができます。
従来の参考書では口の形や舌の位置にのみ言及しているものが多いですが、本書では特に喉の使い方にフォーカスしている点が特徴的です。
日本語を話すときと英語を話す時には喉の使い方、呼吸するタイミングが全く異なるため、本書に書いてあることを意識し練習するだけで、英語を話す時の印象が大きく変わることは間違いありません。
教材の特徴2:音節(シラブル)の概念を学べる
英語は基本的に3ビートからなるという音節の観点から、発音の矯正の仕方を学ぶことができます。
日本語は基本的に2ビートで発音されるため、日本人が話す英語はどこか日本人訛りに聞こえるといったような、多くの人が今までは考えたことのなかった視点から発音を学ぶことができます。
この音節の考え方を学習し、意識できるようにするためだけでも、この本を読んでみる価値があります。
おすすめポイント
あなたも1度は、ネイティブスピーカーが発音する英語は、日本語よりも低音でガラガラ声のように聞こえると感じたことはありませんか?
これは喉の使い方に差があったのだと教えてくれたのがこの教材でした。本書は他の参考書ではまず見ないような観点から発音学習を行うことができるため、得られるものがとても多いです。
本書を長く使用し、これらの違いを意識して話すようになってからは、オンライン英会話でも文法等の多少のミスがあったとしても、発音を褒められる機会が増えたように思います。それほどまでに発音が与える印象は大きいのだと実感しています。
舌の位置や口の形ももちろん発音には大切ですが、我々日本人が日本語を話す時には、口をすぼめていても話すことができるように、根本的な発音は喉からなのかもしれません。
本書では英語を話す際の喉の使い方、根本的な発声方法の違いを学ぶことができます。
上級者におすすめの英語発音系教材
上級者向けのおすすめトップ2
- American Accent Training: With Online Audio
- Mastering the American Accent
おすすめ1:American Accent Training: With Online Audio
対象レベル
- TOEIC600〜(すべて英語で説明されるため)
教材の特徴1:8時間に及ぶ音声での解説がとても丁寧
本書はほぼ全ての説明が、文字だけではなく付属の音声にて解説されています。8時間に及ぶ長さで丁寧に解説されているため、これを聞くだけでもアメリカ英語の発音にだいぶ慣れることができます。
ひとつひとつのアルファベットの発音の音を学習するだけでなく、実際に話される文章を聞くことで、単語が繋がる時の音声変化なども学習しやすいため、長時間の音声での解説は発音の向上に非常に役立ちます。
教材の特徴2:やってしまいがちなミスが明確にわかる
本書ではそれぞれの外国人がどのようなミスをやすいのかが細かく説明されており、それに対する対策までまとめてあります。
例えば日本人に対する項目では、日本語のら行の発音はアメリカ英語でのTの音声変化に近い、日本語話者は子音だけで発音すべき所に母音を付けてしまうミスが目立つなど、
それぞれの国の英語学習者が気をつけるべきポイントがまとめられているため、学習しやすいつくりになっています。
おすすめポイント
8時間にもわたる長めの音声での解説は、アメリカ英語の特徴をつかみ、それを学ぶのに非常に有効な教材です。
オンライン英会話や英会話スクールで、毎回違うアクセントをもつ先生に習っていて、その結果どれも習得することが出来なかったという英語学習者も多いと思います。
どのアクセントが優れている等はありませんが、ひとつのアクセントを一貫して正確に使うことができれば、より自然な英語力が身につくので、本書の音声をぜひ有効活用して、アメリカ英語を学ぶことに挑戦してみてください。
おすすめ2:Mastering the American Accent
対象レベル
- TOEIC600~(すべて英語で説明されるため)
教材の特徴1:国別に注意すべき点がまとめられている
ネイティブは外国人の英語を聞くと大抵の場合、どこの国の人なのかわかるそうです。これはそれぞれの国に特有のアクセントやイントネーションが存在するためです。
本書には日本人の英語学習者に関する項目もあります。これらの点を意識して話すだけで、日本人特有のミスや癖を相手に感じさせにくくすることができ、より自然な英語の発音を身につけることができます。
教材の特徴2:専門的な観点からの解説
音声学や言語学の観点から、舌や喉の位置を細かく分類し、発音の仕方を解説しています。
日本語で出版されている発音に関する本では、学習しにくいような細かい差や、それぞれの発音で注意すべき点を、より専門的に学ぶことができます。
どのような点で、アメリカのアクセントやイントネーションは他の地域のものと異なるのか、よりアメリカでの自然な発音を身につけるためにはどこに強勢を置くべきかなどを、専門家たちが詳しく解説しています。
おすすめポイント
発音に関する教材は日本語で出版されているものだけでも相当な数が存在します。そして、イギリス英語を学ぶかアメリカ英語を学ぶかを選ぶ事も、学習者を悩ませる大きな問題です。
どちらも聞き取れるべきですが、話す時には一貫した発音をするべきというのは、IELTSやTOEFLなどの、国際的な英語の資格試験でのスピーキングテストで評価される、ひとつの項目にもなっています。
そのためアメリカ英語に特化して学習することのできる本書は、発音の一貫性や自然な英語身につくという観点からもとてもおすすめできる教材です。
(まとめ)おすすめの英語発音系教材
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