英語を書くとき、どうしても日本語から考えてしまう・・・
自分の書いた英文で問題ないか、自分ではわからない・・・
表現のストックが少ないので、いつもワンパターンな英文になってしまう・・・
この記事は英語ライティングを学びたい人に向けたものです。
英語と言えば会話が重視されがちですが、学問やビジネスの成果物は書いたものになることが多いため、正確なライティングが求められます。
また、書いたものは記録に残るため、誤解を招くライティングで問題が発生した場合、その責任の所在が明確になります。つまり、正確なライティングは自分を守るためのディフェンスでもあります。
英検やTOEFLなどの資格試験では、ライティングパートがあり、ライティング問題を攻略できないと、全体のスコアも下がってしまいます。
この記事は、約100冊の英語教材をやりきり、英検1級に合格されたYさんが、ライティングの勉強におすすめの教材を厳選して紹介してくださいました。
初心者、中級者、上級者のレベル別に、それぞれ3冊ずつ、合計9冊ありますので、
ぜひ比較検討のうえ、あなたのニーズに合った教材が見つけてください。
この記事があなたのリーディング力の向上にお役に立てれば幸いです。
この記事を書いた人
語学学習が趣味で100冊近い英語教材を読破し英検1級に合格したYさんが、おすすめの教材に厳選して紹介文を書いてくださいました。ブログ管理人(Yさんの原文をブログ用に編集させていただきました)は、日本生まれ日本育ちの日本人。外資系歴10年以上、TOEICは915(2019年)。英語学習や外資系での経験を、発信・共有しています(詳細プロフィールはこちら▶︎)。
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失敗しない英語学習法:基礎・独学・オンライン英会話・コーチング・アプリ x TOEIC
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初心者におすすめのライティング系教材
初心者向けのおすすめ3選
- 大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編
- 竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本
- 英作文基本300選
おすすめ1:大学入試英作文ハイパートレーニング和文英訳編
対象レベル
- 英語初学者
- 英作文に初めて挑戦する人
教材の特徴1:基礎の基礎から英作文を学べる
本書は簡単な文法の解説から始まり、それらの正しい使い方を学ぶことが出来ます。文型や助動詞、時制や三人称単数のSの使い方まで。基本的だけれども自分で書くライティングとなると初めのうちは書けないような文法事項を順を追って解説してくれています。文法問題を解く時とライティングで文法に意識を向ける時とでは、思考のプロセスや着眼点が異なるため、ライティングに必要な文法学習を行うことの大切さを学ぶことができます。そして確固たる自信を持ち、英語で文章をかけるようになります。ここの知識がしっかり身についていないとライティングは見直しをしてもミスを気づけるようになりません。
教材の特徴2:言い換えの技術を学べる
英作文を始めたてのうちは日本語をそのまま英語にしてしまうので思うように言葉が出てこないことが多くあります。本書では英語にする前に、日本語をより簡単な日本語に変えてから英訳するということに焦点が置かれており、この技術は今後高いレベルでライティングや会話をするようになっても非常に重要になってきます。このスキルを身につけるのにとても良い練習の場になります。
おすすめポイント
ライティングを勉強する時に陥りがちなのは適当にそれっぽいことを書いて満足してしまうことです。これでは自分のミスに気づくことが出来ず、間違えを繰り返してしまいます。特に独学でライティングの勉強をする時は基本に忠実に、自分の聞いたことの無い表現は使わないように心がける必要があります。英語には典型表現があり、これらは私たちが聞いたこともないのに瞬時に思いつけるようなものではありません。典型表現はある程度暗記が必要なので、本書のような典型表現と間違えやすい文法事項が解説されている教材を早い段階で学習する事で、後々のライティングのミスを減らすことができます。
おすすめ2:竹岡広信の英作文が面白いほど書ける本
対象レベル
- 初〜中級者
- 大学受験全レベル
教材の特徴1:試験で問われる典型表現を学べる
大学入試を始めとした英作文が問われる試験ではそれぞれの日本語に対して適切な解答となる英語表現が存在します。これらはある程度暗記が必要でライティングのワード数を問わず必要な知識となります。本書ではこの中に出てくる表現を組み合わせることでどんな文章でもかけるようになることを目標にしているため、出てくる全ての典型表現が実用的なものになっています。
教材の特徴2:どこが減点対象になるのかを学べる
本書では模範解答だけでなく減点対象となる解答も載っているので日本人がやりがちなミスを学び、同じ間違えをしないよう意識できるようになります。見落としやすい単数系複数形や過去形と完了形の違い、また正しい単語をチョイスしているかどうかを竹岡広信先生が、これまでに指導してきた生徒が間違えた傾向から掲載しているため、多くの人がここに載っている間違え方するはずです。逆に言うと、ここに載っている間違えの例に気をつければ、人よりも一歩抜きん出たライティング技術を身につけられることになります。
おすすめポイント
独学で1番の悩みとなるのは人に添削される機会が少ないため、自分のミスに気づきにくく成長を感じずらいことだと思います。しかし本書では多くの人はどう間違えるのかが示されており、自分の書いた文章と比較しながら改善することができます。これにより独学の学習者も確実にひとつずつミスを減らし、新たな表現のストックを蓄積することができます。典型表現をあまり知らない人、そしてライティングを添削してもらえる機会があまり無い学習者に特におすすめです。
おすすめ3:英作文基本300選
対象レベル
- 初〜中級者
- 英検〜2級程度まで
教材の特徴1:網羅されている300文
主に大学受験で問われるほぼ全ての文法を用いて、頻出表現を300通りの英文で掲載しています。英作文の基本は例文暗記から始まるため、これらを覚えればライティングでの表現の幅が広がるだけでなく、文法の知識や構文の把握能力も自然に向上することが期待できます。一通り頻出表現が網羅されているため、表現したい文章や和文英訳問題に出会った時は、まず頭の中からこの300個の文章を思い出してどの文章で表現できるのかを確認し、表現できない文章は追加で覚えていくというスタンスで勉強するの効率的でおすすめです。
教材の特徴2:瞬間英作文用の教材としても使える
ここに掲載されている300個の文章は短く、解説も簡潔にまとめられているため、解説部分を隠しながら和文英訳をテスト形式で学習することで効率的な学習ができます。インプットのみでの暗記は非効率的で大変ですので、アウトプットがしやすい作りになっているのは300個の文章を暗記するのには非常に魅力的です。
おすすめポイント
ライティングの技術をあげると一概に言っても、語彙力をあげるのか、文法に強くなればいいのかなど、やるべき事が漠然としていてどこへ向かえばいいのかよく分かりませんよね。結論、総合力が必要です。しかし多くの参考書に手を出しすぎるのも全てが中途半端になってしまいます。本書のように覚えるべきことがコンパクトにまとまっている例文集1冊をまずは完璧にすることで、書く時にも話す時にも頭の中で覚えたこの300個の文に検索をかけるのです。そうすることでこれらの300個の文章で覚えた表現力、語彙力や文法力の全てがあなたの実用的な知識となります。
中級者におすすめのライティング系教材
中級者向けのおすすめ3選
- 宮崎の今すぐ書ける英作文 自由英作文編
- 英検2級ライティング大特訓
- 大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
おすすめ1:宮崎の今すぐ書ける英作文 自由英作文編
対象レベル
- 初〜中級者
- 英検〜2級程度まで
教材の特徴1:様々な解答パターンを学ぶことができる
本書ではひとつの問に対して複数の解答がついています。従来は、完璧だけど学習者が本番では思いつくことが現実的には難しい解答しか載っていない様な教材が多い中、本書では減点は覚悟のうえ現実的な合格ラインの解答も収録されているため、個人のレベルに応じて自分はどの解答なら真似することが出来るのかを調節しながら学習を進めることができます。
教材の特徴2:文章の流れ、文章構成について学べる
本書は例文暗記という位置づけではなく、論理的な文章の書き方について重点が置かれています。文章を書く時の自然な流れは英語と日本語では異なっており、ライティングが問われる英語の試験では正しい英語がかけていても文章構成が論理的でない場合は減点されてしまうのです。この本では英語での正しい文章の流れ、逆接の使い方や結論はどこへ置くのが英語では自然なのか、日本語と対比しながら解説されています。
おすすめポイント
ライティングに関しては目標級や目標スコアが高くなればなるほど参考書に載っている模範解答はとても難解なものになってしまい、本番ではそのような解答が出来なかったなんて経験はありませんか?私自身英検1級に合格するまでに様々な教材を使って学習しましたが、それでも英検1級用のライティング教材の模範解答は、半分以上自分では書けないと感じていました。実際に合格した時は9割近くの点数での合格でしたが、書いた内容は英検2〜準1級程度の内容と大差は無かったように思います。このことからも分かるようにライティングの試験では難しい内容や語彙を使うというよりも、ロジカルに文章が書けるということがより重要だということが分かると思います。本書では語彙やスペルミスに注目するのではなく英語の論理的な文章の書き方を学ぶための1冊となっています。
おすすめ2:英検2級ライティング大特訓
対象レベル
- 英検2級相当
教材の特徴1:頻出の文法、語法ミスを頻度順にチェックできる
本書では学習者がどの文法・語法を用いた時に減点されやすいのか、どのスペルミスが頻出なのか等をランキング形式で学習することができます。こちらは2級用の教材ですが私は英検準1級を受験した時にも会場にこの本を持って行き最後までこのランキングを確認していました。特に間違いやすい文法や単語を使わないように意識するためです。
教材の特徴2:ロジカルシンキングが学べる
英語になると途端に論理性のあるエッセイが書けなくなってしまう。無駄にbutを連発してしまう。これらは日本人によくあるミスです。これは多くの日本の学校では論理的な思考を鍛えるための授業が行われておらず、日本語的な発想で文章を展開してしまうため一貫性や論理性が欠けてしまうためです。本書では意味もわからずディスコースマーカー(話の展開を示す語。例:but, for example, in conclusionなど)を使用するのではなく、確固たる自信とともに意味をしっかりと理解し、論理的な文章を書く訓練を行うことができます。
おすすめポイント
この本の魅力はなんと言っても採点が厳しい英検が減点してくる箇所がランキング形式でまとめられている点です。これらを全て克服するのももちろん素晴らしいことですが、私はランキング上位に載っている表現は本番のライティングでは使用しないように心がけていました。普段これらを覚えるために使用するのは構いませんが、曖昧な知識を本番で使うのは賭けになるからです。また英検に関していえば難しすぎる語彙をつかってスペルミスや誤用をしてしまうくらいならば確実にわかる易しい単語を使う方がベターです。それよりも論理的な文章をかける方が総合点は確実に高いものになるでしょう。
おすすめ3:大学入試英作文ハイパートレーニング 自由英作文編
対象レベル
- 英検2級相当
- IELTS4.5-5.5
- TOEFL60-70
教材の特徴1:テーマに合わせたエッセイの書き方を学べる
ライティングの問題にはいくつかの出題パターンがあります。例えば、ある問いが与えられ、賛成か反対かを答えるパターン。または、それに対するあなたの意見を明確にし理由付けをする形式。もしくは、グラフの読み取りやメール文の作成など。そのバリエーションは多岐にわたります。本書では様々なテーマに対応できるように、それぞれにあった文章展開や、与えられた形式に必ず使うべき表現まで学習することができます。
教材の特徴2:100-150words程度の論理的な文章が書けるようになる
本書によると英語で論理的な文章を書くには大まかに分けてtopic sentence(主張) support(補強) conclusion(結論)の順で文章を構成するのが基本、とあります。そして、これら3つは具体的にどのような英語で書けばいいのかも豊富な例文とテンプレートが収録されているため、エッセイを書くためのノウハウが詰まっている教材となっています。対応できるワード数は段落を追加することで更に多くすることもできます。
おすすめポイント
ライティングを勉強したての人は150wordsで文章を書いてみてと急に言われても何を書けば良いのかわからず適当にいくつか文章を並べてみるだけの人が大半だと思います。しかし英語のエッセイには定番の順の、テンプレートとなる文章がある程度決まっています。最初に賛成か反対かを明確に示すI agree with the idea や ”よって結論は…”を意味するin conclusionを使う、といったように、段落ごとに使用すべき単語や表現がある程度決まっているので、まずはこれに慣れることが必要です。
上級者におすすめのライティング系教材
上級者向けのおすすめ3選
- ここで差がつく! 英文ライティングの技術
- 最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇
- TOEFLテスト集中攻略ライティング
おすすめ1:ここで差がつく! 英文ライティングの技術
対象レベル
- IELTS6.0-7.0
- TOEFL80-100
- 英検準1級-1級
教材の特徴1:日本人が書きがちな表現の分析
本書では日本人学習者が英文エッセイを書く時に書く典型的な英文を分析し、どのように言い換え(パラフレーズ)をすれば良いのかがまとめられています。まず目につくのはIから始まる短調的な文章。接続詞soの連発など、心当たりがある学習者は多いのではないでしょうか。ライティングの試験では繰り返し同じ表現をすることは減点対象になることが多いため、パラフレーズを学ぶことは得点アップには欠かせません。
教材の特徴2:アカデミックな文章の書き方を学べる
英語資格試験のライティングセクションや大学の英文レポートで高い評価を得るためには、どのような構成でどんな文章を書けばいいのかを学ぶことができます。正しい英語を書くだけでなく、読み手のことを考えた文章構成や、どんな文法を使えば読み手の心を惹き付けることができるのかというレベルでライティングの学習ができる教材です。
おすすめポイント
I, they, heなどの人称を連発してしまうのは私自身も心当たりがあります。正しい英文を書いているのに思うようなスコアが出ないという経験はみなさんあると思います。英語資格試験のライティングセクションでは、書いている内容が素晴らしいものかどうかは案外重要ではないのです。そのため、構成がしっかりしている場合やパラフレーズが上手くできており、表現に重複がない場合は、思った以上のスコアが出るなんて事も多々あります。実際私は本書に書いてあるパラフレーズのみを使用して、英検1級のライティングセクションで9割の点数がもらえています。このことからもいかにパラフレーズと文章構成が重要なのかが理解いただけると思います。
おすすめ2:最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇
対象レベル
- 英検準1級-1級
- TOEFL80-100
- IELTS6.0-7.0
教材の特徴1:賛成反対どちらも収録されている
英検のライティングでは基本的に、与えられたトピックに対して賛成か反対か自分の意見を示し、それをサポートしていく形式となっていますが、本書では賛成と反対側両方の観点からの模範解答が載っています。また、これらの文章は特徴2であげているコンテンツブロックからの抜粋が大半となっています。どちらから学習してもいいですし、必要だと思ったブロックだけを暗記していくような柔軟な使い方もできます。それぞれのトピックで使用すべき単語がある程度決まっているため、賛成反対に依らず、各トピックのキーフレーズとなる表現には全て目を通しておくと良いでしょう。
教材の特徴2:各テーマごとに収録されているコンテンツブロック
コンテンツブロックとよばれる、1つの段落としてそのまま使用できる英文がテーマ毎に複数収録されているため、英検1級で問われる幅広く難解な問いに対して知識をストックすることができます。コンテンツブロックは使用されている単語のレベルはそれほど高くないため、本番でも実際に使用することが可能なレベルになっています。これが様々なトピックに対して250個以上収録されているため、英検のライティングにおいてはどんな問題が出題されても対応できるようになります。
おすすめポイント
英検1級のレベルともなってくると問いのトピックがとても難解なものになります。そのため様々な角度から主張をしていく必要があり、正しい英語が書けるだけではなく日頃から幅広いトピックに関心を持ち、それぞれの分野で使われる単語や表現をストックしておく必要があります。本書に収録されているトピックに対応できるようになれば、英検だけでなくその他のライティング試験でも、確実に戦えるようになります。
おすすめ3:TOEFLテスト集中攻略ライティング
対象レベル
- TOEFL80-100
- IELTS6.0-7.0
- 英検準1級-1級
教材の特徴1:何度も満点を取得している講師陣による採点分析
この本はトフルゼミナールによって書かれており、著者は英語資格試験のスペシャリストです。そのため何を書けば何点もらえるのかが細かく分析されています。この観点から学べることはTOEFLを受験する学習者のみならず、英語の資格試験を受ける学習者全てに参考になります。実際の受験生の答案を用いて、どの部分の減点により何点貰えたのか等のデータをもとに、講義調で進んでいく構成となっています。目標得点は人それぞれだと思うので自分が書けそうなレベルの答案を参考にする事で、全てのレベルの学習者が学べる教材となっています。
教材の特徴2:表現方法の研究
第3章に収録されている表現方法の研究ではライティングの試験で使える汎用性の高い便利なフレーズや重要文法事項等が載っています。どれもライティングの試験に重点をおいてまとめてあるため、会話表現等と混同することなく、フォーマルすぎずカジュアル過ぎず、ライティング試験に適した自然な表現を身に付けることができます。
おすすめポイント
本書ではどのように何を書けば何点もらえるのかが詳細に説明されています。5点満点中4点をとるにはどんな構成とどんな語彙が必要なのか。受験生が気になるような疑問は全てこの本に載っていると言っても過言ではありません。ライティングセクションの勉強は客観的に学習することが非常に難しいため、このような教材で他の受験生の答案と比較したり、どのように採点されているのかを知ることはスコアアップにつながるはずです。
(まとめ)おすすめのライティング系教材
初心者向けのおすすめ3選
中級者向けのおすすめ3選
上級者向けのおすすめ3選
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