Netflix クイーンズ・ギャンビットのあらすじ・意味・女優・薬・実話?(海外ドラマで楽しく英語学習)

Netflix クイーンズ・ギャンビットのあらすじ・意味・女優・薬・考察・実話?(海外ドラマで楽しく英語学習

Sushi K
この記事は『クイーンズ・ギャンビット』をおすすめしてくれたAさんに書いていただきました。Aさんありがとうございます!

『クイーンズ・ギャンビット』のあらすじ

『クイーンズ・ギャンビット』のあらすじ

主人公はチェスの天才少女エリザベス・ハーモン(以下ベス)、舞台は1950年代冷戦時代のアメリカです。物語は実母の起こした無理心中から一人生き残ったべスが、孤児院に預けられるところから始まります。

子供たちを扱いやすくするために、日常的に精神安定剤を飲ませている孤児院で、ベスは用務員として働くシャイベル氏を通してチェスに出会います。シャイベル氏はベスの才能を認めて不愛想ながらも自分の知りうる全ての戦法を教えていきます。若干9歳のベスは高校のチェスクラブに招かれ、自らの強さを自覚していくのですが、途中で配られなくなった精神安定剤にすっかり依存し、盗みを働いたためにチェスを禁止されてしまいます。

13歳になったベスは、子供のいない夫婦に養子に貰われます。養父は家庭を顧みずほとんど家を空け、遂には一方的に離婚を告げて家を出ていきます。優れたピアニストでありながら、報われない日々にアルコールと精神安定剤の中毒となっていた養母アルマは、ケンタッキー州の大会で優勝したベスのチェスの能力の高さと、賞金得られることに気づいてからは、ベスの活動をマネージャとして全面的に支援します。

ベスはアルマの影響で同じくアルコールと精神安定剤に依存しながらも、仲のいい母娘として様々な都市に出掛け、多くのチェスの大会で優勝します。チェスのことはわからないと言いながら、ベスの強固な自信も不安も理解し、ベスの心の支えとなっていたアルマ。ベスが米国チャンピオンであるベニー・ワッツに敗北をしたときは、人生の敗者としての辛辣な言葉も投げかけます。

高校卒業後のメキシコシティ大会で、ベスはロシア人の国際チャンピオン、ボルゴフ氏になすすべなく敗北しますが、ホテルの部屋に戻るとそこではアルマがベッドの上で亡くなっていました。益々、アルコールと精神安定剤に依存していくベスのもとに、かつてケンタッキー州大会の決勝でベスに敗れた、元ケンタッキー州チャンピオンのハリー・ベルティックが現れ二人は同棲を始めます。

自身も優れたプレーヤーであるハリーは、アルマを失ったベスに寄り添い、二人は様々なチェスの手を研究、共に練習しますが、ベスに恋していたハリーは自らの実力の限界と、ベスの常備する薬物に気づき、ベスの元を去っていきます。その後、オハイオ州での全米大会でベニーを破って優勝したベスは、旧ソビエトのモスクワ国際大会へ招待されます。

ベニーの住むニューヨークでベスはモスクワ大会に備え再びチェスの研究をする日々を送ります。フランス・パリで開催された国際試合で再びボルゴフ氏に敗れ、一人ケンタッキー州の自宅に戻って酒浸りの生活を送ります。養父から自宅を買い取り、再びニューヨークに誘うベニーや心配するハリーも拒否し、荒れた生活を送るベスのもとに、かつての孤児院で一緒に育ったジョーリーンが現れます。

今では働きながら弁護士を目指す黒人のジョーリーンは、ベスにシャイベル氏が亡くなったことを知らせます。そこでベスは初めてシャイベル氏やジョーリーンがずっと自分を気にかけてくれていたことを知るのでした。ジョーリーンはキリスト教団体からの支援を断ったベスの、モスクワ大会出場への資金を提供し、ベスはついに旧ソビエトの地へと足を踏み入れるのでした...。

『クイーンズ・ギャンビット』のベスはどんな性格?ベスを演じた女優は誰?

『クイーンズ・ギャンビット』のベスはどんな性格?ベスを演じた女優は誰?

様々なトラウマを抱えながら、感情をあまり表現せず、ただチェスのことだけを考えて少女時代を過ごしてきたベスは、孤児院で常に処方されていた精神安定剤の中毒であり、養母が抱えるアルコール中毒も見事に受け継いでいます。さらにチェスに関しても、勝利の感覚に中毒になっていると言えるような戦い方で、世間からの注目を浴びるのです。

そんな滅茶苦茶な設定のキャラクターであるベスを、これでもかというほど、魅力的に演じきったのは、本作品で世界的に注目を浴びた女優アニャ・テイラー=ジョイです。実世界では女優だけでなくモデルでもある彼女は、肩までの長さに統一された赤毛のウィッグや50年代アメリカのファッションを完璧に着こなし、スクリーン映えする印象的な瞳で、物語に大きな説得力をもたらしています。

本当にこんな天才がいるのか?そもそもこんなにスタイリッシュで美しい女性がチェスなんかできるのか?未成年で薬物・アルコール中毒?ベスというキャラクターはその特徴の一部をとっても映画一本充分作れてしまうようなドラマティックな生き方をしています。その彼女の存在に嘘を感じることなく、感情移入して観れるのは他でもない女優の力でしょう。

1996年生まれのテイラー=ジョイは撮影当時は20代前半、2022年現在は26歳です。若干13歳から20歳までのベスを違和感なく演じ切り、年齢によって髪型やファッション、目元のメイクが変わっていくのも、見ていて楽しいポイントです。ただ者ではないオーラが溢れる彼女の、これからの活躍にも目が離せません!

『クイーンズ・ギャンビット』の意味は?実話なの?

ドラマのタイトルでもある『クイーンズ・ギャンビット』の名前は、チェスの戦法から来ています。ゲームの初期、1手から15手ぐらいの間に自分の駒の一つであるポーンを犠牲にし、他の駒を動きやすくし、優位に立つ手法をギャンビットと呼ぶらしいのですが...。これ以上は筆者がチェスのことを何も知らないのがバレるので控えますね!

『クイーンズ・ギャンビット』は劇中でも何度もポーンの使い方や戦術などが研究される描写が出てきますが、チェスを全く知らなくても十分楽しめるので心配は無用です。むしろセリフが全くなく、チェスの進行とキャラクターの表情だけが緊張感のある音楽に合わせて表現されるシーンが多々あるのですが、何故こんなにも目が離せないのか不思議なぐらいです。

この物語は実話ではなく、1928年生まれのアメリカ人の作家ウォルター・テヴィスの同名作品が基になっています。テヴィス自身もチェスプレーヤーであり、幼少期を施設に預けられて過ごした経験があり、煙草・アルコール・ギャンブル依存で知られています。1984年に若干56歳で亡くなっていますが、ベスは作家自身の姿だったのかもしれません。

『クイーンズ・ギャンビット』でベスが飲んでいる薬は何?物語に恋愛要素はあるの?

『クイーンズ・ギャンビット』でベスが飲んでいる薬は何?物語に恋愛要素はあるの?

ベスが劇中で依存している緑の薬は、実際に存在している薬ではありません。しかし、1950・60年代にはアメリカ中で本作の薬のモデルとなった、抗不安薬・精神安定剤が出回っており、州法で正式に禁じられるまで、実際に子供たちにも処方されていたそうです。調べてみるとそこまで危険な薬ではなさそうなので安心しましたが、小さな子供の体で一晩に何錠も薬物を飲み込んでいる姿を見るのは恐ろしいものがあります。

クイーンズ・ギャンビットには、女性が主人公のドラマでありがちな、恋愛描写はそこまで多くはありません。しかし、どんどん美しく成長していくベスは不愛想なままで、周囲の男性を惹きつけていきます。かつて争ったチェスプレーヤーのハリーやベニーの恋心や執着をベスがそっけなく突っぱねていくのは小気味良いぐらいです。

そんなベスにも初恋の相手がいます。ケンタッキー州立大会の中盤で戦い、後に記者となって何度か再開するタウンズという男性です。ベスの恋は遂に最後まで実りませんが、それもまた良いと思えるのが、タウンズやハリー、そしてベニーも恋愛以上の固い友情でベスと結ばれているのを最後に確認できるからです。

クイーンズ・ギャンビットはチェスを通じてお互いを認め合う、若者たちの青春ドラマともいえる作品です。

▼『クイーンズ・ギャンビット THE QUEEN’S GAMBIT』の予告編はこちら

クイーンズ・ギャンビット THE QUEEN’S GAMBITのNetflix公式サイトはこちら

▼Netfix関連記事はこちら

Netflixで楽しく英語学習:おすすめ12選!海外ドラマ・映画

2023/1/4

Netflixで楽しく英語学習:おすすめ46選!海外ドラマ・映画・番組

Netflixの海外ドラマ・映画・番組で楽しく英語学習したい方。 英語学習をしているけど、勉強は嫌いで、楽しく学びたい方。 Netflix未加入で、サブスクするか迷っている方。 この記事では、そんな方々のために、Netflixのおすすめ作品を紹介して行きます。 海外ドラマ・映画・番組を合計46作品、すべて英語字幕も日本語字幕もあります。 Sushi K50作品以上を目標に、随時作品を追加中です!これからどんどん増えます! 各作品の魅力を簡潔に、多くの作品を一気に紹介して行きますので、ぜひあなた好みの作品を ...

ReadMore

Netflix ピーキー・ブラインダーズ(イギリス発大人気ギャングドラマ)のあらすじ・キャスト・髪型・シーズン6など(海外ドラマで楽しく英語学習)

2022/6/5

Netflix ピーキー・ブラインダーズのあらすじ・キャストの髪型・シーズン6など(海外ドラマで楽しく英語学習)

Sushi Kこの記事は『ピーキー・ブラインダーズ』をおすすめしてくれたAさんに書いていただきました。Aさんありがとうございます! 『ピーキー・ブラインダーズ』はイギリス発の大人気ギャングドラマ BAFTA賞最優秀ドラマシリーズを受賞した、BBCのテレビドラマシリーズ『ピーキー・ブラインダーズ』   2022年6月10日から、最終章であるシーズン6の配信開始が決定しました!   『ピーキー・ブラインダーズ』は、イギリスで恐らく知らない人はいないであろう程に人気なドラマで、2013年のシーズン1の公開後には ...

ReadMore

Netflix ザ・クラウンのあらすじ・ダイアナ妃・昭和天皇など(海外ドラマで楽しく英語学習)

2022/6/6

Netflix ザ・クラウンのあらすじ・ダイアナ妃・昭和天皇など(海外ドラマで楽しく英語学習)

Sushi Kこの記事は『ザ・クラウン THE CROWN』をおすすめしてくれたAさんに書いていただきました。Aさんありがとうございます! 『ザ・クラウン』は、イギリス王室を描いた大人気ヒットドラマ 2022年6月にプラチナ・ジュビリーと言われる在位60周年記念式典を予定している、英国女王エリザベス女王2世。ドラマ『ザ・クラウン』は彼女の即位から近年に至るまでの英王室を舞台にした、Netflixオリジナルの歴史ドラマです。   英王室について、ぱっと思いつくだけでも、ダイアナ妃の悲劇や、近年ではウィリアム ...

ReadMore

▼Netfixのまとめ記事はこちら

▼Amazon Primeのまとめ記事はこちら

■英語TOPページ

失敗しない英語学習法:基礎・オンライン英会話・コーチング・アプリ・TOEIC
失敗しない英語学習法:基礎・独学・オンライン英会話・コーチング・アプリ x TOEIC

英語学習には、何年もの地道な努力が必要で、近道などない。 これは半分正しくて、半分間違っている、というのが私の考えです。 確かに英語学習には何年もの地道な努力が必要ですが、近道はあります。 今までに何 ...

続きを見る

■転職TOPページ

【脱・失敗】転職・退職の注意点と解決方法【リスク回避】
【脱・失敗】転職・退職の注意点と解決方法

5回転職してわかった10のこと 人生は転職で本当に変わる。 転職先は意外な程たくさんある。 ホワイト企業は普通に存在する。 ダメな会社は優秀な人から辞めて行く。 転職に罪悪感は不要。社員に辞められる会 ...

続きを見る




価格満足度No1
  • この記事を書いた人

Sushi GPT

日系企業を3年未満で退職し、外資系10年以上(4社目)。現職はメディカルライターとして、新薬の開発/承認申請に関する文書を書いています。日本で生まれ、日本で育ち、日本で英語を勉強しました(TOEICは対策なしのぶっつけで915@2019年)。帰国子女でも留学経験者でもない、普通の日本人だからこそ伝えられることを、英語、転職を中心に発信していきます。詳細プロフィールはこちら

-Netflix, 楽しく英語学習, 海外ドラマ, 英語

S