先日、12年ぶりにTOEICを受けたら、初めて900点の壁を越えることができ、
TOEIC 600点台、700点台、800点台、900点台すべての経験がそろいました。
一方、私は外資系歴10年以上で、外国人上司・同僚との仕事経験もたくさんあります。
今の私なら、転職とTOEICの点数の目安について、的確に答えられるんじゃないかと思い、この記事を書くことにしました。
(直近10年以上はずっと外資系で、日系の経験はないのですが、外資系基準で考えておけば、日系でも十分通用するだろうという前提です)
英語でキャリアアップしたい方、外資系転職まで考えている方の参考になれば幸いです。
この記事を読んでわかること
- TOEIC 600点台、700点台、800点台、900点台、それぞれ外資系でどれだけ通用するか?
- 参考:各点数ごとに壁を突破した勉強法。
この記事を書いた人
日本生まれ日本育ちの日本人。英語力をきっかけに外資系に転職し10年以上、4社目。英語や転職をテーマにブログを書いています(詳細プロフィールはこちら▶︎)。
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外資系転職とTOEICの点数:目安は何点から?
TOEICの点数が600点台の人
外資系でどれだけ通用する?
TOEICの点数が600点台では、外資系ではまったく通用しません。
厳しいことを書きますが、これが現実です。
外資系に転職するなら、最低でもTOEICの点数は700点台はほしいです。
外資系もピンキリ
ですので、ごくごく簡単な業務しかやらないレベルであれば、TOEICの点数が600台でも外資系に転職できるかもしれません。
でも、外国人相手に、英語でバリバリ仕事をする姿をイメージするのなら、TOEICの点数が600台ではお話にならないと思っておくべきです。
参考:壁を突破した勉強法
TOEICの600点は、この2冊で突破できました。
『ハートで感じる英文法』は1日あれば読めますが、何回か読み返したとして1週間。
そのあとは『DIALOGUE英単語・英熟語1800』で半年間、毎日2~3時間シャドーイングをしました。
そうして受けたのが初めてのTOEICで、結果は660点。
TOEICの練習問題を解くなどの、テスト対策は一切しませんでした。
本番では時間配分がわからず、最後の20~30問は空欄で試験終了。
最後まで解けば700点イケるな、と思いました。
『ハートで感じる英文法』と『DIALOGUE英単語・英熟語1800』にはそれくらいの効果がありました。
TOEICの点数が700点台の人
外資系でどれだけ通用する?
TOEICの点数が700点台では、まだ外資系はきびしいと思います。
TOEIC 600点、700点というのは、まだまだそのレベル。
ガチの外資系でやっていくには、辛いです。
一方、英語はあくまでもコミュニケーションのツールであって、本当に大切なのは仕事力ですよね。
仕事力に自信がある人は、TOEICの点数が700点台で外資系転職を狙うのも全然ありです。
英語なんか多少不自由でもいいんです。
英語力が足りない分は、仕事の中身で補えばOK。
それに、外資系に転職すれば、日中の仕事時間に、リアル実践ビジネス英語を学べます。
日中、給料をもらいながら、英語力をアップできるのは、めちゃくちゃおいしいです。
最低限TOEICの点数が700点台あれば、外資系転職は狙っていいと思います。
参考:壁を突破した勉強法
前述の『DIALOGUE英単語・英熟語1800』のシャドーイングを続けながら、TOEICの問題集をたくさん解きました。
本当の英語力は『DIALOGUE英単語・英熟語1800』で、TOEIC対策のテクニック的なことは問題集で、という使い分けです。
前回のTOEICから3ヶ月後、TOEICの点数は745点まで伸びました。
つまり、「文法の復習+シャドーイング9ヶ月+問題集」のトリプルコンボで、TOEICの700点台は余裕でクリアできたことになります。
TOEICの点数が800点台の人
外資系でどれだけ通用する?
- ステップ1:慣れるまでは辛い。でもインプットは十分だからあきらめないで!
- ステップ2:慣れてしまえば余裕。TOEIC 800台あれば、外資系で十分通用します。
ステップ1:慣れるまでは辛い。でもインプットは十分だからあきらめないで!
私が初めて外資系に転職した時、TOEICの点数は840点でした。
英語の電話会議やメールが日常的になったわけですが、リスニング、リーディング、ライティングはほとんど苦労しませんでした。
TOEICの点数は800点台あれば、外資系でもこの辺は十分に通用します。
しかし、私の問題はスピーキングでした。
英語の電話会議で、言いたいことがうまく言えなくて、たくさん失敗し、恥をかきました。
きっとそういう人は多いんじゃないかと思いますし、これから外資系に転職してこの壁にぶつかる人も多いと思います。
でも、そこであきらめないでください!
TOEIC 800点台の語彙力、文法力は、インプットとしては十分です。
問題は、ただ場数を踏んでないだけ。
慣れてしまえば、大量のインプットをうまく使えるようになります。
当ブログでは、英語を話すためのコツを書いた記事もありますので、こちらも参考にしてください。
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ステップ2:慣れてしまえば余裕。TOEIC 800台あれば、外資系で十分通用します。
社内で飛び交っている英語をパクっていくうちに、気づいたら英語の電話会議でも、自然に話せるようになりました。
英語の電話会議やメールが日常的になると、「こういうときは、こう言うのか/書くのか」と勉強になることが多く、私はそれらの表現を1つ1つメモり、パクっていきました。
繰り返しますが、TOEIC 800点台の語彙力、文法力は、インプットとしては十分です。
場数さえ踏めば、必ず外資系でも通用します。
なので、このレベルになると、英語力はもう十分なので、英語以外をがんばった方がいいくらいです。
例えば、結論から話すとか、複雑な要素を分解して整理して話せるとか。
外資系あるあるで、帰国子女だから英語はペラペラなんだけど、何を言いたいのか全然伝わってこない人とか、仕事する上ではぶっちゃけうざいです。
それよりも、英語は多少不自由でも、結論や理由、5W1Hがはっきり伝わってくる人の方が、確実に高く評価されます。
参考:壁を突破した勉強法
TOEIC800点の壁は、CNN ENGLISH EXPRESSで突破することができました。
この教材の良いところは、ズバリ、「著名人のインタビュー音源が聞ける」ところです。
理由
- 著名人はアナウンサーではないので、良い意味で多様で癖のある英語が聞けるから。
- その英語に慣れると、TOEICの問題が楽に聞き取れるようになるから。
TOEICの問題や、CNN、BBCのアナウンサーみたいな、綺麗な英語だけ聞いていても、現実の世界では通用しません。
なぜなら、普通の人の発音は、もっと多様で、癖があり、アナウンサーの発音とはまるで違うからです。
逆に考えると、普段から多様で癖のある英語をたくさん聞いていれば、TOEICのリスニング問題みたいな標準的な英語が、楽に聞き取れるようになります。
重力10倍の星で修行した後、地球に帰ってきたら、体めっちゃ動く、みたいなイメージです。
今度はCNN ENGLISH EXPRESSで半年〜1年ほどシャドーイングをした結果、
TOEICの点数は715→840点まで伸びました。
ざっくりリスニング420点、リーディング420点で、弱点だったリスニングが100点以上アップ。
重力10倍のCNN ENGLISH EXPRESSは、心からおすすめできる優良英語教材です。
TOEICの点数が900点台の人
外資系でどれだけ通用する?
TOEICの点数は900点台あれば、外資系で十分に通用します。
スピーキングは苦手、という人もいると思いますが、800点台と同じで、インプットの量はもう十分です。
あとは場数を踏んで英語環境になれるだけなので、壁を感じてもあきらめないでください。
TOEIC 900点分のインプットがあるのは、大きな強み。
TOEICの点数がそれ以下の人たちにはない、大きなアドバンテージです。
英語力はもう十分なので、仕事の理解力や、結論から話すなどの論理的コミュニケーション力を意識することをおすすめします。
参考:壁を突破した勉強法
- 洋書多読
- TED 1000本ノック
- 外資系の現場経験
私のTOEICの点数は、外資系での9年間で、840→915点へと伸びました。
しかし、この期間は、いわゆる「英語の勉強」は全くしていません。
洋書多読など、趣味の一環で楽しみながら英語に触れたり、外資系の業務時間内に実際に使われている英語を吸収しながら、自然に英語力が上がって行きました。
1. 洋書多読
趣味が読書ということもあり、洋書をたくさん読みました。
洋書多読によって、知らない単語の意味を、前後の文脈から推測する力が伸びたと思います。
2. TED 1000本ノック
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この記事を書いている私は、TED Talksが好きで、今までに1000本以上のTED Talksを観てきました。 100本なら、がんばれば観れるかもしれませんが、1000本は、好きじゃないと観れないで ...
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TEDが好きで、TEDを1000本以上観ました。
英語の勉強としてがんばったわけではなく、好きだから楽しくて、TEDを観てました。
また、英語非ネイティブのプレゼンがたくさんあったのも、TEDを観ていた理由の一つです。
と言うのも、外資系グローバル企業は9割が英語非ネイティブで、ほぼ全員の発音に、各国ごとの訛り(なまり)があるからです。
中国人、韓国人、台湾人、香港人、タイ人、マレーシア人、シンガポール人、インド人、みんな英語の発音訛ってます。
ドイツ人、フランス人、スペイン人、イタリア人、ロシア人、ポーランド人、イスラエル人も、みんな英語の発音訛ってます。
英語ネイティブは少数派ですし、アメリカ人、イギリス人、カナダ人、オーストラリア人、ニュージーランド人も、ある意味訛ってます。
英語の発音に訛りがあるのは当たり前。
外資系グローバル企業でやっていくためには、非ネイティブ英語を含む、多様な英語に慣れる必要があります。
3. 外資系の現場経験
外資系10年間のうちの5年間、外国人上司とたくさん話し、英会話力が伸びました。
仕事をしながら、お金をもらいながらの、リアル実践ビジネス英会話です。
普通、英語の勉強はお金を払ってやるものですが、一度外資系に転職してしまえば、お金をもらいながら英語の勉強ができるんですね。
これは本当においしくて、私はもっとも効率的に英語力を上げる方法だとおもっています。
TOEICの点数は700点台でいいので、とにかく、まず、外資系に転職する。
英語環境に慣れるまでは大変かもしれませんが、時間が経てば必ず慣れます。
「バンドエイドは一瞬だけ痛くてもいいから一気にはがす」タイプの人は、とにかく外資系の英語環境に飛び込んでしまうのも全然ありです。
TOEICの点数が700点台あれば、外資系に飛び込んでいい最低ラインはクリアしています。
(まとめ)英語x転職:TOEICの点数の目安は?外資系歴10年以上が解説
外資系転職の目安
- 最低ライン=TOEICの点数は700点以上ほしい
- 700点台:最初は大変だけど、がんばれば適応できる。
- 800点台:適応までのストレスと時間は、700点台と900点台の中間。
- 900点台:あまり大きなストレスなく適応できる。
私なりの結論は、上記のとおりです。
もちろん、外資系と言っても、業界、会社、職種によって、求められる英語力はピンキリなので、一概に語ることはできません。
それをご理解いただいた上で、ざっくりまとめると、こんな感じかなと思います。
最後に1点だけ補足をすると、
ぶっちゃけ、外資系と言っても、そんなに大したことはありません(笑)
外国人も同じ人間なので、ミスもしますし、突発的なアクシデントが起これば、パニックにもなります。
私は外国人がミスったり、パニックになっているところを、たくさん見てきました。
母国語や髪・肌・目の色が違うだけで、彼らも同じ人間です。
英語も外資系転職も、必要以上にハードルを感じることなく、気楽に、前向きに、積極的にチャレンジして行ってください。
この記事は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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