外資K物語 第3話:テレカン(電話会議)の、英語の、人としての基本

外資K物語 第3話:テレカン(電話会議)の、英語の、人としての基本

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日本生まれ日本育ちの日本人。英語力をきっかけに外資系に転職し今年で外資系10年目、4社目。英語や転職をテーマにブログを書いています(詳細プロフィールはこちら▶︎)。

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入社初日、いきなり海外とのテレカン(電話会議)

「今日8pmからUKとテレカン(電話会議)があるから、minutes(議事録)お願い。」

外資系転職後の出社初日、私はいきなりこう言われました。


UKとテレカンって、いきなり言われても。。。

イギリス英語は苦手なんだけど、大丈夫だろうか。。。


日中ドキドキしながら、入社関連のオリエンテーション、トレーニング(全て英語)をこなした後で、いよいよその時が。


私はリスニングに自信がなかったので、リーダーの許可を得た上で、iPhoneのvoice memoでテレカンを録音しました。

今思うと、これが最高のリスニング教材になりました。

なにせ、参考書とかの、机上の設定ではなく、文字どおり、リアルのビジネス英語素材なわけですから。


結果は、7割は聞き取れたけど、3割は何を言っているかわかりませんでした。

議事録を書く上で、3割わからないのは、けっこう痛い。。。


その日は帰りの通勤電車の中で、録音したvoice memoで、聞き取れなかった部分を何度も何度も、必死で、繰り返し聞き直しました。

それでもどうしても聞き取れない部分があって、そこは翌朝の通勤電車の中で、何度も何度も聞き直しました。

途中で、あ、これは何度聞いてもわからないや、と悟った私は、前後の話をもう一度注意深く聞き直し、

文脈からそこで何が話されていたのかを推測することに、方針を転換するしかありませんでした。

テレカンはゆっくりしゃべっていい

このテレカンは、東京チームのリーダー、Sさんがファシリテートしました。

Sさんはオーストラリアへの留学経験者で、私からすると羨ましい限りの英語力。

でも、意外なことに、Sさんは日本人っぽい発音で、ゆっくり、ていねいに話していました。


何だ、テレカンって、こんなんでいいんだ。

むしろ、ゆっくり話すことで、細部をしっかり確認しようとしていることが伝わってきて、信頼できる印象。

ネイティブや帰国子女を意識して無理する必要なんてないんだ、できることしかできないんだから自分なりのやり方でやればいいんだ。

この初めてのテレカンは、今でも私の中に残っています。

最初が肝心

幸いなことに、必死で書いた初めてのminutesは、評判がよかったです。

ほとんど直されることはありませんでした。

Sさんが「Kさん、minutes良かったよ。」と、他の皆さんがいる前で言ってくれたのもラッキーでした。


他の皆さんも、新しい人が入ってきて、この人どんな人?と思っていたはず。

そこでSさんが「minutes良かったよ。」と皆さんの前で言ってくれたことで、あぁ、Kさんはしっかりしてる人なんだ、と、好印象を持ってもらえたのだと思います。


今振り返ると、これで今後の仕事がだいぶやりやすくなったので、転機だったと思います。

これ以降、私は、新しいチームに入ったり、転職した時は、最初の仕事はいつも以上に丁寧にやることを心がけています。

最初に「ダメな人」の烙印を押されてしまったら、それを覆すのは大変ですからね。

最初が肝心ということを、私はこの時の経験から学びました。

テレカンの、英語の、人としての基本

初めてのテレカンは、学ぶことが多く、同席者がSさんだったのは本当にラッキーでした。

もし帰国子女の人とだったら、あまりのスピード感に圧倒されて、心が折れていたかもしれません。。。

普通の日本人は、突然ネイティブや帰国子女のレベルにはなれませんからね。


であるならば、現在の実力でどうやりくりするかに集中した方がいいと思います。

自分を偽って、ネイティブっぽく、帰国子女っぽくしようとする必要性は一ミリもなし。

今の自分にできることを、自然体の自分のままで出せばいいのだと思います。




さて、入社初日のテレカンとminutesはなんとか乗り切りましたが、一難去ってまた一難。

一週間後には、シンガポールでの導入研修が控えていました。

AsiaPacificリージョン各国の同期と一緒に、二週間、完全なる英語環境。


研修最終日にあるテストに落ちたら、せっかく入社したのにクビ。


入社前にこの条件に同意して署名してるので、落ちたら本当にクビです。


次回に続きます。

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Sushi GPT

日系企業を3年未満で退職し、外資系10年以上(4社目)。現職はメディカルライターとして、新薬の開発/承認申請に関する文書を書いています。日本で生まれ、日本で育ち、日本で英語を勉強しました(TOEICは対策なしのぶっつけで915@2019年)。帰国子女でも留学経験者でもない、普通の日本人だからこそ伝えられることを、英語、転職を中心に発信していきます。詳細プロフィールはこちら

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